資源エネルギーに関する調査会(2018年02月21日)

新規制制度運用開始の2020年へ向けて、現在のROP導入準備状況について

三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
 本日は、新規制制度について質問をさせていただきます。
 エネルギー基本計画では、ベースロード電源として二〇から二二%原子力で賄うとされております。様々な議論がある上ですが、原発の再稼働を行っていくのであれば、安全の確保が何よりも重要です。現存する休止中の原子力発電施設も安定電源の確保、また安全に対しての不断の努力が欠かせません。原子力発電所運転の安全性を担保するために法改正が行われ、新規制制度運用開始が二〇二〇年に迫っております。
 昨年、本調査会にて、日本で行う検査制度として、現在成功している米国のリアクター・オーバーサイト・プロセス、すなわちROPを一旦そのまま日本に導入すること、経験を積んでブラッシュアップしていけばよいのではと提案をさせていただきました。これに対し、米国の仕組みを基本とし、法制度が若干違うことから、できる限り米国に倣うこととする、その上で、法律施行までの間に仕組み整備の上、試験運用して直すべきところは直すことで進めていくと答弁をいただきました。
 検査制度を見直すとして、現時点でのROPの導入状況、準備状況、また今後のスケジュール、その上での課題を伺いたいと思います。

政府参考人(山田知穂君) 新検査制度につきましては、平成三十二年春の施行に向けて、現在、事業者が参加する検査制度見直しに係る検討チームなどにおいて議論しながら検討を進めているところでございます。これまでに新検査制度の運用の仕組みの大枠などについて認識共有を図ってきておりまして、検査方法を定めたガイド案の幾つかを提示をしているところでございます。
 今後、更に検討が必要な項目としては、検査の詳細な内容や手続の明確化、規制機関による監視、評価のプロセスの確立などがあり、事業者が一義的責任を負うという新しい制度の考え方の下、検討していくこととしているところでございます。
 本年秋からは複数のサイトで実際に現場での試運用を予定をしておりますけれども、幾つかの、検査ガイドや試行やフリーアクセスによる現場での確認方法の実践などについては、この試運用を待たずに試行ができるように事業者との調整を進めているところでございます。
 今後、試運用を通じて明らかとなるであろう不具合や不足している事項などについて順次改善を行いながら、平成三十二年春の本格施行に向けて準備を進めてまいりたいと考えてございます。

三浦信祐君 是非、時間がない中だとは思いますけれども、むしろいろいろな課題をあぶり出すんだという覚悟で是非やっていただきたいと思います。
 新規制基準の考え方として、常に自ら安全を確保するために最善の努力をすることを規制委員会として求めていると理解をしております。米国ROPの実効性と信頼性は、規制側と事業者側とがコミュニケーションを細かく取ってきたことにより得られているものと承知をしております。田中前委員長は、事業者との率直な議論が重要で、規制庁の中にワーキンググループで検討していると答弁をされました。私もコミュニケーションが不可欠であると強く感じております。
 更田規制委員長の事業者側とのコミュニケーションに関する取組の姿勢、今後どのように進めていくのか、御所見並びに御決意を伺います。

政府特別補佐人(更田豊志君) お答えします。
 田中前委員長の認識と全く同様に、新たな検査制度を円滑かつ効果的に実施するためには、規制機関と事業者との間の双方がその趣旨をよく理解し、事業者との十分な議論の上に立って詳細な制度設計を行い、具体的な運用につなげていくことが重要であると認識をしております。
 原子力規制委員会は、この検査制度を改めるに際しまして、公開の検討会合、検討会を設けまして、ここに、第一回目だけはまだ有識者の方を含めて議論をしましたが、第二回以降、毎回事業者に参加をしてもらって、事業者意見を聴取しつつ具体的な制度の策定を進めたところでありまして、私も委員時代はその検討会に参加しておりました。
 米国のROP、これ必ずしも全てがいいことばかりではなくて、米国の事業者はROPに対して不満も漏らしているところではありますけれども、この検討チームの会合の中で、日本型を目指すべきという意見と、それから、一旦米国のものを、うまくいっているんだからそれをそのまま丸ごと導入をして、その後改めるべきという二つの意見がございました。
 ここで、私も、議事録に残って、発言をしておりますけれども、スペインにおいてもある種成功例といった例がありまして、米国のROPをそっくり、そっくりといっても一〇〇%ではないですけれども、自国の制度と干渉しない限りにおいて米国の制度を導入をして、これを自国の検査制度とした例があります。日本におきましても、最初から日本独自といって手を加えると本来の趣旨を損なってしまう可能性がありますので、前回、田中委員長に先生の方から御指摘をいただいたように、まずは米国ROPを可能な限り導入をして、そして改めるべきところは改めると、継続的な改善を図っていきたいというのが検討チームでの議論での結論であります。
 公開の場で検討を重ねておりますし、また事業者との個別の面談も百回以上進めております。今後も、この制度、一義的責任が事業者に行くということと、さらには、それに向けて来年度の後半から三つのサイトで試運用を始めます。この試運用も事業者の協力なくしては不可能ですので、今後とも円滑なコミュニケーションを図ってまいりたいと思っていますし、この制度が施行させた後もこのコミュニケーションを図る技量、技術というものが規制当局にとって大変重要であろうと思っていますので、今後ともこのコミュニケーションには十分な注意を払ってまいりたいと考えております。

三浦信祐君 極めて重要な御発言をいただいたと思います。
 その上で、細かく少しこの後掘り下げさせていただきたいと思いますけれども、今委員長が言っていただいたように、安全性に関することに特化したのが今回のROPだというふうに承知をしております。したがいまして、検査方法も安全を軸にして規定をされていくことになっていると思います。しかしながら、上位法の工事許認可、また設置基準等がそのまま存在をしているがゆえに、ROPの中にどうしてもその項目として追加をしていかなければならないというものがあるんではないかというふうに私は思います。
 議論、検討は既に行っていただいているとは思いますけれども、安全に必ずしも直結をしない項目について先ほどのようにスクリーニングをすべきだと私は考えます。ROPを確定する過程において、事業者から見てこれは安全性と直結した項目なんだろうかと疑問がある状態をなくしていきながら確立をさせていくべきだと私は思います。一番まずいのは形式的な検査になることです。
 更田委員長、いかがでしょうか。

政府特別補佐人(更田豊志君) まず、お答えに先立ちまして、先ほど私の発言の中で三つのサイトと申し上げたんですけれども、これは、現在、原子力規制委員会が三つのサイトでできればいいなと考えているものであって、まだ事業者の了承をもらっておりませんので、今後のサイトの調整、これも事業者を含めてサイトの調整をして、幾つかのサイトで試運用をしてまいりたいと考えております。
 御質問にお答えをいたします。
 御指摘にもありましたように、現行の検査制度というのは、検査の対象であるとか、何よりも視点が法律の条文で限定的に規定をされておりましたので、あらかじめ決められたことのみを確認するといういわゆるチェックリスト型のものに、規範的な運用になりがちであったことは重要だと考えております。したがって、これを改めるために、今般お認めいただいた法改正では、施設定期検査、保安検査などに区分されていた規制機関による検査を原子力規制検査に統合されており、また事業者の保安活動全般について、安全上の重要性に応じたウエートを、軽重を付けた包括的に監視できる仕組みとなったことがポイントであると思っております。
 その上で、この制度を運用していくに当たっては、先生の御指摘にありましたように、軽重をきちんとつかまえるということなんですけど、これがリスクインフォームドといいますけど、リスク情報の活用であるとか、あるいは事業者の実績、パフォーマンスベースドといいますけれども、やはり成績が良くて何の問題もなくずっと動いてきたものを時期が来たから分解して点検しろというのは意味のあることとは思えませんし、逆にトラブルが頻発していれば頻度を上げて監視をするということもあるでしょうから、こういったリスク情報の活用、それから安全確保の実績を反映するという、できる限り明確な根拠に基づいて影響度というものをつかまえていきたいと考えております。

三浦信祐君 検査制度見直しに関する検討チームの第十回の会合で原子力規制庁から提示された検査制度に関する規制等の文書形態の中で、定期事業者検査、運転管理、安全文化醸成活動の検査要領書を作成することを示しています。しかし、これはアメリカの制度にはありません。例えば、定期事業者検査とメンテナンス後試験と検査要領書を分けて作成するとしています。しかしながら、メンテナンス後試験の検査内容からすれば、重複している、かつ安全確認の度合いがより高い項目が含まれているため、定期事業者検査よりも安全度が高いと言えます。安全文化醸成活動に至っては、何を判断基準にしているのか極めて不明確だというふうに私は感じております。
 直接的に安全性に資することが含まれた状態として、わざわざ複雑にすべきではないのではないでしょうか。まずは、先ほどあったように、米国のROPと同一等価な検査要領書とすべきなんではないかなというふうに思います。そうではなく、あえてこれらを導入する理由があるならば明確にしていただきたいと思います。
 その上で、NRCへ職員派遣を現在しております。現在までに得られた知見、様々なアドバイスを得ている点を含め、検討していることを率直に御答弁いただければと思います。

政府参考人(山田知穂君) 新たな検査制度の運用を検討する上では、まずは現在の米国の仕組みに倣うということを基本方針としておりますけれども、法律により事業者に義務付けている事項、これにつきましては日本と米国でやはり違いがございます。
 例えば、事業者が実施する検査に対する規制機関の確認と従来やっておりました使用前検査、施設定期検査の実施状況の確認といったものについては、日本独自の検査項目が必要となる部分がございます。また、これまでに事業者が蓄積をしてまいっております安全文化の醸成なども検査としては非常に重要な視点でございますし、これは、国際的にもやはり安全文化というのは重視されているものでございます。試運用を行う過程で検査実施に必要となる文書類を再構成する中で、改正、修正を行うことを検討してまいりたいと考えてございます。
 NRCへ派遣をいたしました職員でございますけれども、帰国後はこれらの準備に参画をいたしまして、米国における制度運用の実態を踏まえた内容となるよう知見を活用しているところでございます。
 なお、米国の運用の実態を見ますと、検査項目全体が体系的に整備をされてございまして、検査結果の判断等に係る責任と権限が明確であることに加え、事業者からの見解も聴取し、それを尊重しつつ、一方で毅然と対応するような、そういった検査をしてございまして、この姿勢については見習うべきものであるというふうに考えているところでございます。
 昨年十月にはNRCの職員を招聘をしておりまして、我が国の検査現場の実情ですとか新しく制度をつくっておりますその検討状況などについても御覧をいただいて、熟知をしていただいて、準備を進める上での留意点や注力すべき点などについて助言をいただいているところでございます。例えば、米国の運用全てをそのまま導入するのでなく、日本のこれまでの運用で活用できるものは当然それを生かして、また現場の実情に合わせた運用しやすい体系にするべきだといったような指摘、御助言をいただいているところでございます。

三浦信祐君 ありがとうございます。
 様々これからテストをしていく過程でより良いものに変えていくというようなことだというふうに思います。
 前回、客観性、信頼性確保のためにROPの成功例を学ぶべきと質問をさせていただきました。検査結果の見える化を図ること、米国ROPのようなフラッグ方式での公表を導入すべきと考えますが、いかがでしょうか。導入上で課題があるならば、その内容を伺います。

政府参考人(山田知穂君) 新たな検査となります原子力規制検査の結果、これを公表するということは法律で義務付けられているところでございますけれども、その具体的手法については、米国に倣いまして、検査の指摘事項ごとに安全上の重要性を評価し、区分して行っていきたいと、こういうことを前提に検討を進めているところでございます。具体的には、この区分は米国と同様に、軽微なものから緑、白、黄色、赤といった、こういった色を付けて四つの区分で示す、これが米国のROPのやり方でございまして、これと同じような方法を採用したいというふうに考えてございます。
 具体的な評価を行う手順やその判断の基準などについては今詳細を検討しているところでございますけれども、これらにつきましては文書化をして、予見性のある形で運用に入っていきたいというふうに考えているところでございます。

三浦信祐君 是非、米国と対比できるようにということで、是非実施していただきたいと思います。
 それに関連しまして、原油プラントでROPを実際に実施して検討することが私は大切だというふうにずっと思っておりました。先ほど委員長の方からも、これからコミュニケーションをしっかり取っていただくということの中で、恐らく三つのプラントでは理解をしていただいて実践に移っていくんではないかなと期待をしておりますけれども、その現場で経験のある米国ROP実施者に実際に立ち会っていただいて、ノウハウ、実際の手順、現場での感覚等を含め、米国ROPと比較しての良しあしについて検討していただけないかなというふうに私は思います。
 また、NRCに派遣している職員の方が米国内において実際に米国でのROPに携わって経験を積んでいただくことも必要なんではないかなというふうに考えます。これについていかがでしょう。

政府参考人(山田知穂君) 先ほど申し上げましたとおり、昨年十月からはNRCの職員を招聘をいたしまして、原子力規制庁の取組について助言をいただいているところでございます。今後も継続的にNRCの職員を迎える機会をつくりまして、制度運用の準備や検査官の力量の向上などについてアドバイスを受ける予定としてございます。
 この三月からは、国内の原子力規制事務所の駐在検査官を中心に、現場での検査実務を訓練する場で指導いただくということを予定をしてございまして、米国の運用に倣うべき点を我が国の検査実務に浸透させるような取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

三浦信祐君 是非お願いしたいと思います。
 その上で、米国ROPのみで実施した場合と日本版ROPで実施した場合の差の検証も重要だと思います。きっとやっていただけるんだろうと思いますけれども、検査結果の公表について、先ほどのフラッグ方式で比較をすれば安全面の視点とコンプライアンスからの視点との差異が明瞭になると思いますけれども、御見解をいただきたいと思います。

政府参考人(山田知穂君) 今年の十月から行うこととしております試運用におきましては、御指摘の米国との相違点等も含めて、事業者の保安活動の実態に即した検査が実施可能かどうかを検証するとともに、問題点の抽出、改善を促しつつ、運用経験の蓄積を図っていくこととしてございます。
 検査の指摘事項の公表に当たりましては、米国同様、重要度で区分をする形を念頭に置いておりまして、その重要度は安全面からの視点で評価をするということとしてございます。
 コンプライアンスの観点からの評価につきましては、米国におきましても法令違反等の観点から行政処分等をどのように取り扱うのかを検討しているのと同様に、安全面からその重要度の評価とは別に取り扱うということを前提に、その詳細を検討してまいりたいと考えてございます。

日本版NEIの創設について

三浦信祐君 実は、日本でやってみたときに、日本のその制度を今度はアメリカにも取り入れていこうという、そういう機会にもなっていく、総じては世界で安全を確保できることの実はきっかけになるのではないかなと期待もしておりますので、お願いをしたいと思います。
 事業者による自主的安全性向上が重要だと考えております。現在、原発の規制は、日本の規制当局と事業者のプラントごとでの交渉になっているように承知をしております。
 一方で、アメリカでは、原子力発電会社、設計・エンジニアリング会社、燃料供給会社、サービス会社、大学、研究機関及び労働団体から構成されている原子力発電並びに原子力技術産業に関する民間組織として、米国原子力エネルギー協会、NEIがあります。NEIが規制当局と交渉して、法制や運用上の課題解決、制度実現を行っています。特に、技術的議論については、関係者が集約をされていることから、技術的、科学的に高度な議論ができる体制となっていると承知をしております。また、EPRIや原子力発電運転者機構、INPOから情報が集約をされるため、規制当局との交渉レベルが高く、安全水準が高度となるとともに、共有が図られていくことになると思います。
 この体制から学び、日本でも日本版NEIをつくるべきと私は考えます。所管である資源エネルギー庁が日本版NEIの創設の後押しをすること、そして、規模感や予算や技術的能力担保も重要であるため、国を挙げて関わって支援をしていただきたいと思います。いかがでしょうか。

政府参考人(村瀬佳史君) 議員御指摘のとおり、現在、事業者において、米国の原子力エネルギー協会、いわゆるNEIを参考といたしまして、自主的な安全性の向上の取組をより確かなものとするため、日本においても同様の機能を創設すべく鋭意検討が進められているものと承知してございます。
 政府といたしましても、こうした事業者の取組を、安全を自主的に高めていくという取組を最大限バックアップしてまいりたいと、このように考えます。

三浦信祐君 是非、民間の自主的機関ではありますけれども、バックアップがあって、そして高度な交渉ができる、これが安全を担保することにも直結すると思いますので、様々な面で協力をしていただきたいと思います。
 その上で、原子力発電において高度な安全を確保するために、規制当局と運用側が技術者同士高度な技術的議論ができるのは重要不可欠だと思います。日本版NEI創設すべきとの点について、規制当局として更田委員長はどのように感じられるか、所感を伺います。

政府特別補佐人(更田豊志君) お答えいたします。
 米国のNEIにしましても、現在、米国のNEIはもう既に一定程度その技術的な評判を取っている、技術的な能力に関して定評のある機関となっておりますけれども、ただ、ここまで行くのに米国においてもやはり期間は、年月は必要であったと。
 今後、日本版のNEIについても事業者において検討が進められていることは承知をしておりますけれども、これは基本的に、規制当局にとっても、あるいは原子力の安全にとって大変良いことになってほしいといいますか、良いことであろうと思います。
 何を申し上げたいかといいますと、仕上がり次第というところがありますので、今から大きな期待を持つかどうかというのはまた別なんですけれども、例えばですが、米国の事業者、産業界がNRCの規制に対して技術的な疑問や不満を持った際に、NEIは公開のレターをNRCに対して送ります。で、NRCはレターで送られた以上は返答を公開で行う義務を負う、法的義務かどうかは承知しておりませんけれども、こういった公開のレターのやり取りがなされます。
 透明性が確保されていて、かつ明確な技術的なやり取りが事業者代表と規制当局の間で行われることになるわけですので、これは技術的な議論をする場というのは極めて重要ですし、何より安全は現場の問題でありますので、その現場を代表する機関が設置されて、そこが技術レベルを維持し、確保し、対等の立場でといいますか、大人の立場、やり取りがきちんとできるようになることは、規制当局にとっても、また安全の追求、向上のためにも良いことだというふうに認識をしております。

日本における原子力人材確保について

三浦信祐君 そうなりますと、日本における原子力人材の確保、安定化、継続化が極めて重要なことだと思います。まさに、仕上がり次第というのは人材で決まっていくと思います。継続的な人材育成支援を充実すべきだと私は強く訴えたいと思います。予算確保や仕事の重要性、発信だけではなく、未来のお子さんがこの仕事が日本の生活であったり社会を守っていくことになるんだという、そういうやりがいもあるということを発信し続けていただきたいと思います。
 強力に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

政府参考人(村瀬佳史君) 議員御指摘のとおり、原子力を安全に利用していくためには、人材が極めて重要であると思っております。高いレベルの技術、人材を我が国に維持していく、また強化していくという観点から、産学官の様々な主体が連携をしていく、それから、政府といたしましても関係省庁が連携をしていく、これが大事と考えております。このような観点からしっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。
 御指摘いただいたように、これまでも技術のロードマップを作り、それに基づいて予算を計上いたしまして、例えば原子力発電所のリスク評価手法の高度化、それから原発の安全性向上に資する技術開発の支援、又は福島事故のようなシビアアクシデントも想定いたしましたリスクコミュニケーション能力を備えた人材の育成、こういったものに財政支援も含めた取組をしているところではございますけれども、御指摘いただいたように、将来、若い人間が将来に希望を持って対応できるような取組をしっかりと政府としても取り組んでまいりたいと、このように考えてございます。

三浦信祐君 ありがとうございました。