国土交通委員会(2019年4月18日)

三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
 共生社会の実現という視点を中心に質問をさせていただきます。
 本法案の作成に当たり、アイヌの人々の意見を聞く場が設けられたと伺っております。どのような意見があり、また、それが本法案の内容にどのように反映をされているのでしょうか。

政府参考人(橋本元秀君)  お答えいたします。
 今般の法案の検討に際しましては、アイヌの方々に寄り添った政策を構築するため、北海道アイヌ協会を始めとするアイヌ関係団体の方たちと意見交換することに加えまして、平成二十九年十二月以降、北海道内外で延べ三十六回、約五百三十人のアイヌの方々と直接意見交換を実施し、より多くのアイヌの方々の御意見を伺うように努めてきたところでございます。
 アイヌの人々との意見交換におきましては、例えば、法律でアイヌを先住民族と位置付けてほしい、生活館は重要な拠点で老朽化対策が必要だ、また、儀式等に必要な材料を国有林野で取れるようにしてほしい、手続が煩雑なサケの特別採捕制度を改善してほしいなどの御意見をいただいたところでございます。
 こういった御意見に対しまして、本法案におきまして、アイヌの人々が先住民族であると目的に位置付け、地域振興、産業振興、観光振興、また生活館機能の整備を含む総合的な施策を実施する新交付金の創設や、国有林野における林産物の採取に係る特別措置や内水面におけるサケの採捕に必要な許可に関する配慮などを行うことで反映させていただいたところでございます。
 以上でございます。

三浦信祐君 まず、アイヌの方を先住民族と目的に位置付けたということは極めて重要なことだと思います。具体的な施策、これからしっかりとまた伺わせていただきたいと思います。
 平成二十九年、北海道アイヌ生活実態調査が実施をされ、その結果がまとめられております。先ほどもありましたけれども、本調査によれば、アイヌの人々の要望に、子弟教育の充実、生活と雇用の安定、文化の保存、伝承の割合が高くなっております。この要望に対し、本法律案に反映をされている具体的な施策は何でしょうか。
 また、教育負担の軽減や職業の安定性確保、雇用安定等への明確な対応がアイヌの皆様の希望につながります。また、共生社会の実現となります。いかがでしょうか。

政府参考人(橋本元秀君)  お答えいたします。
 これまでアイヌの人々に対する教育支援や生活支援につきましては、各地域におけるアイヌの人々とそれ以外の地域住民の間の格差の是正を目的として、地域の状況に応じて地方公共団体が取り組み、国が財政支援を行ってまいりました。長期にわたる取組の結果、生活保護率などにつきましては格差が縮小の方向に向かっていると承知しております。
 アイヌの人々の民族の誇りや尊厳の保持のため、こうした従来の取組を引き続き推進したいと考えております。さらに、本法案によりまして新たに創設する交付金制度によって、各地域の創意工夫に基づく生活支援や文化振興の取組を国として支援してまいります。
 具体的な支援策といたしましては、従来の文化振興に加え、新交付金により総合的な政策を推進する中で、例えばアイヌ文化の伝承に携わる人々の生業、なりわいを支援する、特にアイヌの文化のブランド化の促進、推進であるとか、原材料の確保、こういったことを念頭に置いております。そのほか、地域住民の交流の場となる多機能な生活館の整備、コミュニティー活動や観光振興を支えるバスの運営、さらには学校外教育による教育支援など、アイヌの人々の生活向上に資する施策を十分に進めてまいりたいと考えております。
 また、交付金制度を含むアイヌ施策の推進に当たりましては、アイヌの人々の意見を尊重する、これが重要であると認識しており、本法案の基本理念におきまして、アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができるよう、アイヌの人々の自発的意思の尊重に配慮しつつ行われなければならないものとしております。
 政府といたしましては、今後とも、アイヌの人々の要望を尊重しつつ、生活支援、文化振興にも資する取組を支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

三浦信祐君 是非、配慮措置の部分、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 差別経験についての質問があります。その回答結果はショッキングなものであります。差別を受けたことがあると答えられた方が何と、先ほどもありましたけれども、二三・二%もおられます。また、他人が受けたのを知っているとの回答が一三・一%。この現実は何としても変えて、根絶をしていかなければならないと強く思います。
 まずもって、いわれなき差別の解消なくしてアイヌの伝承はありません。この事実について、どう認識をされているのでしょうか。

政府参考人(橋本元秀君)  平成二十九年の北海道生活実態調査におきまして委員御指摘のような調査結果が報告されていることについては承知しております。現状におきましても、結婚、職場、学校など様々な場面におきましてアイヌの方々に対するいわれのない差別が残っていると認識している次第でございます。政府といたしましては、こうしたアイヌの人々に対する差別については共生社会の実現を目指す本法案の趣旨に反するものであると、そのように承知しております。
 また、法案の具体的な内容といたしまして、第四条におきまして、アイヌの人々に対する差別の禁止に関する基本理念を定めており、これにのっとり、差別の解消に資する施策を推進してまいります。
 具体的には、アイヌの歴史や文化の魅力について国民の理解を深めることが重要であり、アイヌの歴史や文化を紹介するパンフレットなどの作成、配布や、改訂した学習指導要領によるアイヌに関する教育活動の推進等に取り組んでまいりたいと思いますし、さらには、民族共生象徴空間、ウポポイにおきましても、そのアイヌの文化のすばらしさを体験していただきアイヌに関する理解を深めていただきたいと、そのように承知している次第でございます。

三浦信祐君 もう少し深い理解が必要なんじゃないかなという気は正直します。
 アイヌであることによって自身の家族が学校にていじめを受けてきた、輪を掛けて教員の無理解がいじめを加速した、味方であるはずの教員こそが最大の理解者にならない限りアイヌの差別はなくならない、差別を受けることがない社会をつくってほしいと、私は現地で切実な若者の声を聞いてまいりました。
 アイヌであることの誇りをつくり上げるためには、差別解消が欠かせません。教育現場において、教育者側の理解なくして本法律の指針の達成は難しいと思います。教育を行う側、教育について指導する立場の方々について、アイヌに関する知見はどのように教授していくのでしょうか。しっかりと取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

政府参考人(丸山洋司君)  お答えを申し上げます。
 委員御指摘のとおり、教職員自身が学校において子供の人権を侵害するような行為を行うということは、断じてあってはならないことであるというふうに考えます。
 人権教育及び人権啓発の推進に関する法律に基づきまして閣議決定された人権教育・啓発に関する基本計画におきましては、学校教育の担い手である教職員の資質向上を図り、人権尊重の理念について十分な認識を持った人材を確保していくこととするとともに、個別人権課題としてアイヌの人々を取り上げ、基本的人権の尊重の観点に立った教育を推進するため、教職員の研修を推進するとされているところであります。
 本計画を踏まえまして、独立行政法人教職員支援機構におきまして、全国の人権教育指導者を集めた研修を実施をするとともに、文部科学省におきましても、都道府県の人権教育担当者を集めた会議を開催をするなど、各教育委員会における研修を促進をしているところでございます。
 今後とも、こうした取組を通じまして、アイヌの方々への差別が生じないよう、教職員の人権意識と指導力の向上に努めてまいりたいと考えております。

三浦信祐君 是非これしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 アイヌについて、国民的理解の醸成には子供の段階から理解促進が大切であり、教育に反映をされることが求められます。
 教育現場での学習に当たり、学習指導要領、教員養成課程において、アイヌに関する取扱い、対応はどのようになっているのでしょうか、また、今後どのようにしていくのでしょうか。

政府参考人(丸山洋司君)  お答えを申し上げます。
 委員御指摘の学校におけるアイヌに関する教育についてでございますが、例えば中学校社会科では、鎖国下の対外関係を指導する際に北方との交易をしていたアイヌについての学習が行われるなど、小中高等学校において社会科や地理歴史科などでアイヌに関する内容が扱われているところでございます。
 また、平成二十九年及び三十年に告示をしました新しい学習指導要領の中学校社会科や高等学校地理歴史科の歴史総合におきましては、新たにアイヌの文化についても触れることを明記し、先住民族としての言語や宗教などで独自性を有するアイヌの人々の文化についても触れるようにするなど、その内容の充実を図ったところでございます。
 また、教員養成課程における各教科の指導法の履修に当たっては、学習指導要領に掲げる事項に即し、包括的な内容を含むものとされておりまして、各大学においては、今般の学習指導要領の改訂におけるアイヌ文化の記述の充実を踏まえ、学生が適切な指導法を身に付けることができるよう、教員養成における科目が設定されることとなります。
 こうした取組を通じまして、学校におけるアイヌに関する教育の一層の推進に努めていきたいと考えております。

三浦信祐君 ありがとうございます。
 本法案の第四条では、「何人も、アイヌの人々に対して、アイヌであることを理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない。」と定めております。
 アイヌの方々の表面化していない差別、扱い等が根絶をされなければなりません。本法律が成立することで差別解消へ向かっていくことになるのでしょうか。何がどのように変わっていくのか、明確にすべきです。御答弁いただきたいと思います。

政府参考人(橋本元秀君)  例えばでございますけれども、平成三十年八月におきましたアイヌに関する世論調査におきましては、アイヌの人々がいるということにつきましては九四%の認知度をいただいておりますが、一方で、独自の伝統的な文化があるということについては六六%程度、また独自のアイヌ語というものがあるということについても六割強、伝統的工芸品があることについては四割弱の認知度でございました。
 我々の様々な取組によりまして、こうした認知度が上昇し、アイヌの伝統文化のすばらしさについての認識、またアイヌの人々に対する理解が深まることを期待しております。こうした結果、アイヌの人々がいわれのない差別を受けない社会が実現することを期待しております。

三浦信祐君 アイヌ民族に対するヘイトスピーチは本法案第四条に反するものと、衆議院の国土交通委員会にて大臣は答弁をしておられます。差別事案が発生した際、国として是正、原因究明、防止策など具体的な取組を行うこと、その実効性が担保される必要があります。
 まず、法務省に伺います。
 法務省は、差別解消のため、また発生事案対処のため率先して対応すること、そのためにも、各自治体、地方法務局など相談窓口をしっかりと設け、強化をすべきだと私は考えております。
 加えて、差別的言動などアイヌの人に対してどのようなことが差別になるのでしょうか。どのような事例が相談の対象となるのか、具体的な事例を伺いたいと思います。
 その上で、本法律が成立し、施行することになった暁に、万が一にも知見不足による不適切対応、たらい回し、人員不足が生じるようなことは避けなければなりません。相談窓口などをしっかり整えていただけるとした上で、アイヌの方々に人権上の心配がある場合には相談ができますよということをお伝えいただく、制度について周知徹底をしっかり行うべきであります。いずれも重要です。確実に取り組んでいただけませんでしょうか。

政府参考人(山内由光君)  法務省の人権擁護機関では主な人権課題といたしまして十七の課題を掲げまして各種の取組を行っておりますが、アイヌの人々に対する偏見や差別をなくそうといったこともその課題の一つとされております。従来からも、アイヌの人々への理解や認識を深めるとともに、偏見や差別の解消を目指して活動しているところでございます。
 そして、法務省では、全国に合計三百十一か所、法務局、地方法務局及びその支局がございますが、そこにおいてアイヌの人々に対する差別問題などを含むあらゆる人権相談に応じているところでございます。また、市区町村役場などにおきましても、特設の相談窓口を設ける取組を行っているところです。
 こうした人権相談におきましては、その内容に応じて解決に向けた助言を行うほか、人権侵犯の疑いのある事案を認知したような場合には、人権侵犯事件として調査を行い、事案に応じた適切な措置を講ずることとしております。
 アイヌの人々に対する差別などに関する相談件数、これは必ずしも多くはございませんが、具体的な相談事例といたしましては、例えばアイヌの人々に対する雇用差別、あるいは商品、サービスなどの提供の拒否、あるいは差別表現などといった被害を受けたとするものが人権相談では登場しております。
 委員御指摘の相談窓口についてですが、このような相談窓口が設置されているということ、気軽に相談することができること、これは当事者の方々に知っていただくということは極めて重要であろうと思っておりまして、さらに、関係機関と連携いたしまして、法務省の人権擁護機関における相談窓口、この周知に取り組んでまいりたいと思います。

三浦信祐君 従前から法務省には人権擁護の観点から窓口はあった、しかしアイヌの方が活用することは余りなかったと。本法律の理念を国民の皆様が理解し、差別をなくすために相談できる体制というのは極めて重要です。
 内閣官房は個別の相談体制を持ち得ておりません。内閣官房として、法務省と連携して、アイヌの方々が相談できることなど周知徹底を確実に行っていただきたいと思います。いかがでしょうか。

政府参考人(橋本元秀君)  先ほども申し上げましたとおり、アイヌの人々に対する差別につきましては、共生社会の実現を目指す本法案の趣旨及び理念の第四条に反するものであり、解消すべきものと承知しております。
 このため、内閣官房といたしましても、先ほど法務省から御説明がありました相談窓口につきまして、市町村などの関係機関を通じてしっかりと広報してまいりたいと、そのように考えております。

三浦信祐君 是非お願いします。
 地方公共団体の責務について伺います。
 第二の基本方針等において都道府県方針として第八条に、知事にアイヌ施策を推進するための方針、都道府県指針を定めることを努力規定としております。
 これまでアイヌの方々との関わりが余りないような地方公共団体等はどのように指針策定、体制整備をしていくことになるのでしょうか。

政府参考人(橋本元秀君)  地域におけますアイヌ施策を効果的に推進するためには、市町村、また都道府県が連携して取り組むことが重要であり、都道府県におきましても本法に則した施策が展開することが望ましいと考えております。御指摘のように、こうした都道府県による取組は、これまでアイヌの方々と余り関わりがなかった都府県を含めて広く取り組むことが重要であると、そのように認識しております。
 今後、本法案に係る都道府県、市町村向けの説明会の開催、国の基本方針において都道府県の役割を明確化するなど、都道府県を支援してまいりたいと思います。
 また、北海道外におきましてアイヌ文化の認知度向上のための普及啓発活動等を行うことを通じまして、北海道外の都府県による方針の策定の環境整備、こういった面につきましても推進してまいりたいと考えております。

三浦信祐君 もうこれしっかりやっていただきたいと思います。これから人権擁護の観点で相談があったときに、今まで声を上げられなかった方が声を上げられるようになった、さあ対応しようと思ったときの自治体の体制が整っていない、こういうことがあってはならないと思いますので、しっかりと協力体制をつくっていただきたいと思います。
 続いて、アイヌ研究について伺います。
 アイヌの歴史、文化、芸術等、後世に伝承していくためには継続的研究が必要であると考えます。的確な教育への基となる国民理解へ正しく情報が伝わることにも寄与すると思います。
 現在、大学等においてどのような研究がされているのでしょうか。また、本法律が制定された場合、引き続き幅広く研究を支えるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

政府参考人(増子宏君)  お答え申し上げます。
 大学等におけますアイヌに関する研究につきましては、それぞれ研究者の自発的な発想に基づくものでございますが、例えば、アイヌ文化の歴史研究、アイヌ語の継承や言語学的な研究、さらにはアイヌ文化と他の民族文化との比較研究、そのようなアイヌの歴史、文化、芸術に関する多様な研究が実施されていると承知しているところでございます。
 こうした大学などにおけます研究活動につきましては、大学の基盤的経費でございます運営費交付金、あるいは科学研究費助成事業、このようなものにより支えられてきたものでございまして、文部科学省としましてもその経費の確保に努めてきたところでございます。
 今般御審議いただいてございます本法案をお認めいただいた場合も、文部科学省といたしましては、引き続き、大学等におけます研究活動に資する経費の確保を通じまして、アイヌの歴史、文化、芸術に関する学術研究を始めとします幅広い研究の支援に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

三浦信祐君 基礎研究、極めて重要ですので、しっかり応援させていただきたいと思います。
 アイヌの歴史、文化を学び伝えるナショナルセンターである民族共生象徴空間、ウポポイについて、年間来場者百万人を目指していくことが閣議決定をされております。どのように来場者数を確保していくのでしょうか。
 また、当然、来場者について、初年度のみならず、持続性、継続性が必要です。リピーターの醸成も必要です。その上で、北海道の面的観光にウポポイを組み入れていくためには、旅行会社、観光業界の皆様の協力が欠かせません。人気がある観光地、北海道でのゴールデンルートである小樽、札幌、旭川、ニセコ、トマム、富良野の中に、これまでにはなかった白老訪問が旅行プログラムに組み入れられるようにする取組が必要だと私は思います。旅行観光業界に対して具体的な働きかけを行っていただきたいと思います。
 いずれにせよ、百万人をどのように達成し、継続的に確保し続けるための具体的な取組、これをしっかりやっていただかなければいけないと思いますけれども、いかがでしょうか。

政府参考人(和泉晶裕君)  お答え申し上げます。
 アイヌ文化の復興を図り、多くの人々のアイヌの歴史、文化等に関する理解を促進する上で、継続的に国内外の方々に民族共生空間、ウポポイと申しておりますけれども、来場いただきたいと考えており、年間目標来場者数を百万人としているところでございます。そして、その実現のためには幅広い取組が必要であると考えております。
 まずは、開業後も安定的に来場者を確保していくためには魅力的な施設運営が必要だと考えております。アイヌ古式舞踊や伝統工芸の魅力を伝えるプログラムや、食文化に触れる機会の提供に取り組むことはもちろん、リピーター客の確保を目指し、最新の映像音響技術を用いた芸能プログラムの高度化や、各地の多様なアイヌ文化、舞踊や工芸、食等に触れることができる機会の充実など、魅力的かつ新鮮味のある施設運営を促進してまいる所存でございます。
 また、ウポポイ周辺の登別や洞爺、また全道のアイヌ関連施設などとの相乗効果を得るべく取り組んでいくことが重要と考えているところでございます。このため、既に旅行会社等に向けた説明会も実施しているところでございますが、今後も引き続き旅行会社と連携してまいる所存でございます。
 さらに、一人でも多くの訪日外国人の方々にウポポイまでお越しいただけるよう、北海道庁が海外で取り組みます道産品フェアなどのプロモーションと連携するなど、海外でのPRにも取り組んでまいります。
 あわせて、多言語による音声ガイドアプリケーションの提供やWiFi環境の整備等の訪日外国人の利便性向上にも取り組んでまいります。
 以上のような取組を通じまして、年間百万人の来場者数を官民挙げて目指してまいる所存でございます。

三浦信祐君 是非、アイヌの方も見ていただきたいという思いもあるでしょうから、しっかり皆さんで支えていかなければいけないと思います。取組、加速をしていただければと思います。
 子供のうちに、実際に学びつつ実体験ができる、アイヌ理解促進に大きな効果があるこのウポポイ、是非、教育旅行にウポポイを組み入れる取組を行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。

政府参考人(丸山洋司君)  委員御指摘の教育旅行につきましては、学校の教育活動の一環として、各学校がそれぞれの実情に応じて具体の行き先等を決定をしているところでございます。児童生徒がアイヌの伝統及びアイヌ文化に触れ正しく理解することは非常に有意義なものであるというふうに考えております。
 文部科学省といたしましては、教育活動を通じてアイヌに関する理解を深めることの重要性に鑑み、アイヌ文化の振興等の拠点となる民族共生象徴空間、ウポポイについて、本法案成立後に、内閣官房等の関係府省や関係自治体としっかりと連携を図りつつ、各種会議等を通じて教育委員会等に対し周知を図ってまいりたいと考えております。

三浦信祐君 是非お願いしたいと思います。
 東京オリンピック・パラリンピックで、開会式、閉会式でアイヌの皆様が参画でき、文化、芸術を披露する機会を与えていただきたいと思います。これについて、いかがでしょうか。
 また、スポーツの祭典と並列して文化プログラムが開催をされます。アイヌ文化の世界発信の貴重な機会であり、大いに活用すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

政府参考人(諸戸修二君)  お答えを申し上げます。
 二〇二〇年東京大会は、スポーツだけではなく文化の祭典でもございます。大会を契機とした文化プログラムを実施をしておるところでございます。
 これまでも、アイヌ文化の発信につきましては、多様性、国際性に配慮をして、日本文化の魅力を発信する取組を認証いたしますビヨンド二〇二〇プログラムということを活用いただいております。また、文化プログラムの中核的な事業として検討が進められております日本博、ここでは、今後具体化していく案の一つとして、自然とともに生きるアイヌ文化をテーマとした企画が挙げられているところでございます。
 委員からございました二〇二〇年東京大会の開会式、閉会式、こちらは、大会組織委員会が野村萬斎さんを中心に、オリンピック、パラリンピックの開会式と閉会式で、四式典全体の総合的な演出企画を行う東京二〇二〇総合チームにおいて現在検討を進めていると承知をいたしております。委員のお伺いにつきましては、大会組織委員会に伝えてまいりたいと思います。
 今後とも、様々な機会を捉えまして、アイヌ文化の発信に関係の皆様と連携をして取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

三浦信祐君 最後に、アイヌの人々が民族としての誇りを持ち、またその尊厳が尊重され、差別のない多様で豊かな文化を持つ共生社会の実現に向けた石井大臣の決意を伺います。

国務大臣(石井啓一君)  アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会の実現を図り、もって全ての国民が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指していくことは大変重要と考えております。
 この認識の下、本法律によりまして、従来の福祉施策や文化振興に加え、地域振興、産業振興、観光振興を含む多岐にわたる施策を総合的に推進することとしております。具体的には、アイヌの人々の生活の支援や差別の解消、ウポポイを始めとするアイヌ文化の振興などに取り組んでまいります。
 アイヌの人々が民族としての名誉と尊厳を保持し、これを次世代に継承していくことによりまして、多様な価値観が共生をし活力ある共生社会の実現を目指してまいりたいと考えております。

三浦信祐君 終わります。