予算委員会(2019年3月8日)

三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
 東日本大震災から間もなく八年となります。被災された方々に改めてお見舞いを申し上げます。
 後世にわたって人命を守り抜く社会をつくり上げていくために、震災により得られた教訓を整理の上、国内で共有し、今後の防災・減災対策に活用すべきです。
 山本防災担当大臣、いかがでしょうか。

国務大臣(山本順三君)  お答えをいたします。
 かけがえのない多くの命が失われ、東北地方を中心に未曽有の被害をもたらした東日本大震災の発生からこの三月十一日でちょうど八年の歳月が流れようとしております。最愛の御家族や御親族、御友人を失われた方々のお気持ちを思うと、今なお哀惜の念に堪えないところでございます。ここに改めて衷心より哀悼の意をささげ、また被災された全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。
 東日本大震災等の経験や教訓を踏まえ、二度の災害対策基本法の改正を行うとともに、復興の基本的な枠組みを定める大規模災害からの復興に関する法律を制定したところでございます。
 この改正を踏まえまして、昨年の平成三十年七月豪雨や北海道胆振東部地震では、被災地方公共団体からの要請を待たないプッシュ型の物資供給や、平成二十八年の熊本地震では、災害復旧事業に係る工事の国による代行等が行われたところでもございます。また、地方公共団体間の相互応援等を円滑化することにより、平成三十年七月豪雨では多くの自治体から応援職員が派遣されたところでもございます。さらに、新たな、市町村に作成が義務付けられた避難行動要支援者名簿、これを活用するなどして地域住民が適切な避難行動を取った結果、犠牲者が発生しなかった地区の事例も報告されております。
 今後とも、国民の生命と財産を守るため、過去の災害を教訓に災害対策を不断に見直し、想定される南海トラフ地震や首都直下地震を含めた地震、津波を始めとする様々な大規模災害への対策に万全を期してまいりたいと思っております。

三浦信祐君 是非、人の命が守られる日本をつくるために頑張っていただきたいと思います。
 福島第一原発の廃炉、一年でも一か月でも早く成し遂げてほしいというのが国民の皆様の願いであります。
 廃炉の状況と、国としての取組はどのようになっていますでしょうか。

政府参考人(新川達也君)  お答え申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の状況に関しまして、廃炉対策については、燃料デブリの取り出しに向け各号機で内部調査を行い、炉内状況の把握が進展をしております。
 使用済燃料の取り出しにつきましても、一部工程が遅れているなどの課題もございますが、安全を最優先に準備を進めております。
 汚染水対策については、サブドレーンや凍土壁等の予防的、重層的な対策によりまして、汚染水発生量が大幅に減少してきております。今後も、二〇二〇年内に建屋内滞留水の処理を完了し、汚染水発生量を日量百五十トンまで減らすという目標が達成できるように、更なる対策を行ってまいります。また、国としましては、中長期ロードマップを策定し、それに基づいて工程管理を行うとともに、技術的難易度の高い研究開発については財政措置を講じてきております。
 引き続き、国も前面に立って、安全かつ着実に廃炉・汚染水対策を進めてまいる所存でございます。

三浦信祐君 多くの技術者の皆様が本当に汗を流されております。一日も、廃炉が実現できるよう、我々もしっかり支援してまいりたいと思います。
 復興・創生期間が二〇二一年に終了いたしますが、福島第一原発の廃炉は国家的課題であります。期間終了後も、国が前面に立って廃炉に責任を負うべきであります。
 世耕大臣、取組を明言していただきたいと思います。いかがでしょうか。

国務大臣(世耕弘成君)  東電の福島第一原発の廃炉は世界でも前例のない困難な取組でありまして、国が責任を持って前面に立って取り組むとともに、中長期的な、非常に息の長い対応が必要になるというふうに思っております。
 本日、閣議で改定をされました復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針におきましても、復興・創生期間後も継続してこの問題については国が前面に立って取り組むということとされました。
 東京電力福島第一原発の廃炉に向けて、復興・創生期間であるかどうかにかかわらず、国は前面に立って、中長期ロードマップを踏まえて、国内外の英知を結集して、研究開発等を生かして、必要な対応を安全かつ着実に進めてまいりたいと考えております。

三浦信祐君 明言していただいてありがとうございます。
 山本大臣、世耕大臣はこれで質問が終わりです。委員長、お取り計らいをお願いします。

委員長(金子原二郎君)  御退室していただいて結構です。

三浦信祐君 公明党青年委員会は、六つの項目を掲げたアンケートについて、政治に実現してほしいものを一つ選んでいただくことを通して、皆様のお声を聞き、政治に反映をする取組でありますボイスアクション二〇一九を全国各地で展開をいたしております。その結果に基づいて質問させていただきます。
 その中で多く寄せられたのは、携帯電話料金を下げてほしいとの声でありました。特に、通信費の負担が重い。これから高速通信5Gも導入される中、より便利になる反面、通信料の増大も予想されます。
 国民の皆様は、今後の通信費の見通しに関心が高いと思います。携帯電話代を下げてほしいとの声、石田総務大臣、どう思われますでしょうか。

国務大臣(石田真敏君)  お答えさせていただきます。
 大手携帯電話事業者のスマートフォンの通信料金は総じて海外に比べて高く、また、その推移を見ても、下がる傾向は鈍い状態にあります。私といたしましても、携帯電話料金の低廉化は多くの国民から期待されている課題であり、国民目線でしっかり取り組む必要があると考えております。

三浦信祐君 総務省のモバイル市場の競争環境に関する研究会及びICTサービス安心・安全研究会、消費者保護ルールの検証に関するワーキンググループが設置されていると承知しております。
 設置以来、これまでの議論と研究結果について総務大臣に伺います。

国務大臣(石田真敏君)  先ほど申し上げました携帯電話料金の低廉化に取り組む必要があるとの考え方から、昨年十月から有識者会議を開催し、検討をいただいてまいりました。
 有識者会議の検討では、通信料金と端末代金の分離が不十分であることによりまして利用者が料金プランを正確に理解した上で比較することが困難となっていることや、いわゆる四年縛りがスイッチングコストを高めていることなどの課題が指摘されたところでございまして、検討の結果、本年一月に緊急提言を取りまとめていただきました。
 その中では、事実上一体化が進んでいる通信料金と端末代金を完全に分離し、利用者が通信料金のみで携帯電話事業者を比較、選択できるようにすること、また、いわゆる四年縛りなどの行き過ぎた囲い込みを是正し、利用者が携帯電話事業者を容易に変更できるようにすること等により、低廉で多様なサービスの実現に向け公正な競争を促進することが適当とされたところでございます。

三浦信祐君 お手元に資料をお配りをさせていただきました。
 一枚目であります。生活に占める通信費の割合、金額は増加の一途であります。国民生活に直結するからこそ、携帯電話、競争化、制度、料金体系の単純化を図り、生活に占める携帯電話代の費用負担低減の取組が不可欠だと思います。国民の声に応えて、通信費、携帯電話料金が下がるように国として取り組むべきだと私は思います。
 総務大臣、是非進めていただけませんでしょうか。

国務大臣(石田真敏君)  総務省では、昨年四月に楽天モバイルネットワークに周波数を割り当てたところ、同社が四社目の事業者として十月に新規参入することとなっております。
 また、先ほど答弁申し上げました有識者会議の緊急提言を踏まえまして、通信料金と端末代金の完全分離や行き過ぎた囲い込みの是正等を内容とする電気通信事業法の一部を改正する法律案を今国会に提出したところでございまして、さらに、総務省の有識者会議では、引き続きMVNOを含む事業者間の公正競争を促進するため、MVNOが支払う携帯電話ネットワークの利用料の在り方について検討を行っているところでございます。
 こうした取組によりまして、携帯電話市場の競争を活発なものとして、低廉で分かりやすい料金サービスをできる限り早く実現してまいりたいと考えております。

三浦信祐君 ありがとうございます。是非この法律一日も早く成立して、生活者の皆さんのところに具体的に低下をしたというその恩恵が被れるように、我々もしっかり審議をする必要があるということがよく分かりました。
 携帯電話はインフラそのものであり、大人のみならず、高等教育を受ける世代もスマートフォンを所有している時代です。仕事でも、スマートフォンがなければ連絡が来ない、情報が取れないというのも現状であります。しかし、端末価格が高いと国民の皆さんは感じていると思います。家族での端末費用の負担が大きいのは事実であります。携帯電話端末の価格の低減化も促進すべきだと私は思います。
 総務大臣、併せて進めていただけませんでしょうか。

国務大臣(石田真敏君)  今国会に提出をいたしました電気通信事業法の改正案では、事業者間の競争がしっかりと働く環境を整備するため、携帯電話の通信料金とそれから端末代金の完全分離を図ることといたしておりまして、これによりまして利用者が通信料金のみで携帯電話事業者を比較検討できるようにすることで、競争の進展を通じて通信料金の低廉化が進むと考えています。
 一方で、端末につきましては、携帯電話事業者や販売代理店による割引等が今より縮小することによりまして、特に高価格帯の端末のニーズが減少することが想定されるわけでありますけれども、手頃な価格帯の端末の供給が拡大することが期待されるわけであります。
 利用者が通信料金と端末代金のそれぞれを正確に理解できるようになることで、様々な通信サービスと端末の中から自らのニーズに合った選択が可能となりまして、全体として利用者の利益が向上するものと考えております。

三浦信祐君 事業者間で端末の競争が進むということが促進されるということがよく分かりました。
 次に、災害発生時、外国人観光客に対し自国語で情報受信体制を整える上でも、地域防災の観点でも、情報通信環境の向上、併せて観光施策推進のためにも公衆無線LANの整備拡充が急務だと考えます。国民生活でも公衆無線LANの充実は、利便性の向上と間接的に通信費低減に大きな効果があります。
 国を挙げて公衆無線LANの拡充、体制整備をしていただきたいんですけれども、総務大臣、また観光庁長官、いかがでしょうか。

国務大臣(石田真敏君)  総務省は、防災拠点などで災害時に必要となる情報伝達手段を確保するとともに、観光や教育などでの活用による利便性向上を図るため、公衆無線LANの整備の促進に取り組んでおります。具体的には、公衆無線LAN環境の整備につきまして、平成二十九年度から地方公共団体などに対しまして財政的支援を実施しているほか、その有用性に関する説明を行い、他省庁と連携して整備の促進を図っているところでございます。
 平成三十一年度までの三か年で全国の防災拠点など約三万か所での公衆無線LANの環境の整備目標に対しまして、官民連携によりまして、今年度末までに二万四千か所を整備できる見込みとなっており、引き続いて取り組んでまいりたいと思っております。

政府参考人(田端浩君)  無料公衆無線LAN環境の整備の促進でございますけれど、訪日外国人旅行者の大半がスマートフォンを通じて旅行の関連の情報収集をしている現状におきましては、平時、非常時を問わず、受入れ環境整備上極めて重要な課題になっていると認識をしております。
 観光庁では補助制度の拡充を図ってきておりまして、来年度予算案におきましては、国際観光旅客税による税収も活用いたしまして、新たに観光地における無料エリアWiFi環境の整備について補助対象に位置付けまして、集中的に支援をしてまいりたいと考えております。
 このほか、総務省と連携いたしまして、地方自治体、通信、交通事業者等で構成いたします無料公衆無線LAN整備促進協議会を通じまして、無料公衆無線LAN環境の整備に取り組んできております。この結果、これまでに約十四万一千件の無料公衆無線LANスポットが登録をされました。
 これを通じまして、外国人旅行者が容易に通信環境にアクセスできるよう、今後もこの無料公衆無線LAN環境の整備を推進をしてまいりたいと考えております。

三浦信祐君 ありがとうございます。是非強力に進めていただきたいと思います。おもてなし国家として、通信の上でも技術で、技術立国であるということをしっかりとおもてなしの形で表していただければと思います。
 総務大臣への質問は以上です。委員長、お取り計らいをお願いします。

委員長(金子原二郎君)  総務大臣、どうぞ御退室していただいて結構です。

三浦信祐君 先日、電車を使って長距離通学をしている大学生からこのような話を伺いました。移動中、車内にてパソコン等を使いながら課題作成、レポートの提出等を行っています。しかし、インターネット接続環境でなければそこにアクセスができない。結果、生活に占める通信費が高くなる。是非、通勤型車両にも無料のWiFiを導入してほしいとのことでありました。
 観光客対応として新幹線、特急列車に無料WiFi整備が進んでいるのは好ましいことであります。一方で、都市部で圧倒的多数の外国人観光客を迎え入れてもおります。通勤型鉄道車両への無料WiFiの導入整備支援を国交省としても強力に行っていただけませんでしょうか。

副大臣(塚田一郎君)  通勤型を含む鉄道車両への無料WiFiの導入は、災害時を含め移動中の情報収集に資するものであり、訪日外国人旅行者のストレスフリーな交通利用環境の実現のために重要であるとともに、委員御指摘の若年層を始めとする日本人の鉄道利用者にとっても利便性の向上につながるものと認識をしております。
 首都圏では、京浜急行電鉄が全ての鉄道車両において導入を完了し、東京都営地下鉄が二〇二〇年三月までに、また東京メトロが同年夏までに全ての鉄道車両に導入予定であるなど、各鉄道事業者において鉄道車両への無料WiFi導入の取組が進んでおります。
 国土交通省といたしましては、引き続き、都市部の通勤型鉄道車両を含め、鉄道における無料WiFi導入を積極的に取り組むよう鉄道事業者に対し指導をしてまいります。

三浦信祐君 是非進めていただきたいと思います。ここで規格の差があったりすると実はシームレスではないという問題もありますので、総務省とも連携を是非取っていただきたいと思います。
 次に、時間単位休暇制度について伺います。
 若い世代から、自身の病気などの通院、子供の行事に参加をする、介護、不妊治療のためにも時間単位で休暇が取れるようにしてほしいとの声があります。
 時間単位休暇制度、平成二十二年に創設をされております。現時点での制度と、実際に導入されている企業はどのぐらいの割合でしょうか。

政府参考人(小林洋司君)  お答え申し上げます。
 時間単位の年次有給休暇制度でございますが、ワーク・ライフ・バランスを図る観点から制度化されておるものでございまして、労働基準法第三十九条第四項に規定がございます。使用者は、各事業場において、労使協定を締結することにより、年五日の範囲内で時間単位で年次有給休暇を与えることができるというものでございます。
 企業におけます時間単位の年次有給休暇の導入状況でございますが、平成三十年一月現在で一九%の企業が導入している状況にございます。

三浦信祐君 一九%、決して多くない数字だと思います。
 仕事と治療、子育てに時間単位休暇制度は極めて有効であります。仕事と治療の両立可能な社会を構築すべきと、昨年、働き方改革関連法審議の中で私は強く訴えをさせていただき、昨年末閣議決定がされました労働施策基本方針にその対応について明確に記述をしていただきました。政府の少子化克服戦略会議でも、子育てと仕事との両立支援ができる社会へ、時間単位休暇の導入が提言をされております。
 根本厚生労働大臣、時間単位休暇、民間企業が導入しやすい環境整備を将来を支える若者の目線に立って是非行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

国務大臣(根本匠君)  現在、委員御指摘のように、厚生労働省では時間単位の年次有給休暇制度の活用の促進のための取組を行っています。
 具体的には三点申し上げたいと思います。労働時間等設定改善指針に制度の活用を盛り込み、事業主に周知をする。地域のリーディングカンパニーや社会的影響力が大きい中堅・中小企業の経営トップ層に対する働きかけを行う。働き方・休み方改善ポータルサイトを活用して、企業の取組事例の情報を発信する。
 そして、特に病気を抱えた労働者が治療と仕事を両立できるように、企業における支援の方法をまとめたガイドライン、これを平成二十八年二月に策定しました。その中で、時間単位の年次有給休暇制度などの柔軟な勤務制度の導入について紹介し、このような制度が普及するよう周知啓発を行っております。
 今後とも、委員の御提案、御指摘のように、時間単位の年次有給休暇制度が各企業の実情に応じた形で広がり、労働者の仕事と生活の調和が図られるよう、一層の取組を進めてまいりたいと思います。

三浦信祐君 大臣、是非進めていただきたいと思います。まさに働き方改革関連の法律が施行されるに当たって、まさに休みが取れるような社会、働き方が変わっていく、その中で休暇の取り方も変わっていく、それを是非進めていただきたいと思います。
 次に、給付型奨学金の拡充が来年度予算に盛り込まれております。教育機会の確保において、子供たちへの支援として大変重要であります。日本におけるGDPの六割が個人消費です。教育費負担の軽減のためにも、また経済成長のためにも恩恵が必要な中間所得層への拡充が不可欠であります。給付型奨学金の更なる拡充、不断の努力で進めていくべきだと私は思います。
 柴山文科大臣、いかがでしょうか。

国務大臣(柴山昌彦君)  お答えいたします。
 無償化の対象範囲にかかわらず、これまでも希望者全員に対する貸与の実現など無利子奨学金の充実を進めてまいりました。また、経済的理由から奨学金の返還が困難となった方には、返還の期限を猶予したり、将来の収入に応じて返還できる制度を導入したりするなど、きめ細やかな救済措置を講じてまいりました。
 ということで、中間所得層につきまして低所得者同様に給付型による更なる支援を行うことにつきましては、紹介をさせていただいた貸与型奨学金の拡充により既に進学機会が開かれていること、また高校卒業後の進路が多様であり、進学せずに働く者との公平性に留意する必要があることを十分に踏まえて議論を進めていく必要がございます。
 進学機会の確保につきまして、貸与状況を丁寧に分析するなど、引き続き検討していきたいと考えております。

三浦信祐君 もちろん、財源の関係もあると思います。しかし、中間所得世帯の皆さんは、多子世帯だった場合にはかなりの負担感を感じているというのも事実であります。きちんと納税をしていただいて、皆さんで支える社会にあるに当たっては、まさにどこに恩恵を被っていくかということも是非検討の中に入れていただきたいと強くお願いをしたいと思います。
 社会的養護を必要とする生徒さんが高校にて給付型奨学金の申込みをした際、提出不要な書類までも求められたと伺いました。社会的養護を必要とする生徒について、高校の先生の認識が薄い場合が現実的にあります。教育委員会の通知にも問題があったかもしれません。給付型奨学金を申請する際の手続内容について、確実に周知徹底、また注意点を踏まえた運用が現場でできるようにしていただきたいと思います。
 通知を発出するなど、柴山大臣、御対応いただけませんでしょうか。

国務大臣(柴山昌彦君)  二〇二〇年度からの新制度につきましては、各教育委員会等に対して新制度の内容について周知に努めているほか、高校の関係者も含めた関係団体の会議等で今説明の機会を確保させていただいております。また、御指摘の社会的養護を必要とする生徒を含め、低所得者世帯と接点のある社会福祉関係者にも連絡が届くように、厚生労働省の協力もいただきつつ、都道府県等の社会福祉担当者の会議等で説明や資料配付をさせていただいておりまして、現場の方々まで情報が届くよう周知に取り組んでいるところでございます。
 今お話のあった申請の手続等も含めて、先生方を始めとする現場の方々にしっかりと理解をいただけるよう、引き続き周知に取り組んでいきたいと考えております。

三浦信祐君 是非、通知等を通して行っていただきたいと思います。
 続いて、奨学金返還について伺います。
 公明党のボイスアクションでは、奨学金返還の支援策を拡充してほしいという声も全国から寄せていただきました。奨学金貸与により大学等高等教育を卒業した方々からは、社会人になってからの返済が大変だ、返還も大変だ、滞納しているわけではないが収入に対する返還費用の負担感があるとの声です。
 まず、これらの声について、柴山大臣の所感を伺います。

国務大臣(柴山昌彦君)  日本学生支援機構の奨学金事業は、貸与した学生等からの返還金が次世代の学生等への奨学金の原資となっておりまして、返還できる方からはしっかりと返還していただくことが重要だと考えております。
 一方で、今お話があったとおり、大学等を卒業後、厳しい経済状況に置かれ、貸与型の奨学金の返還が困難な方もいらっしゃることから、きめの細かい対応が必要と考え、様々な救済措置を講じてきたところです。
 具体的には、先ほども少し申し上げましたけれども、返還困難者に対して、毎月の返還額を二分の一又は三分の一に減額し長期間掛けて返済をしていただく減額返還制度ですとか、経済困窮の場合、返還期限を猶予する制度などによる対応をしてきました。加えて、平成二十九年度からは、卒業後の所得に返還月額が連動する所得変動返還型奨学金制度を無利子奨学金に導入をいたしまして、返還負担の大幅な軽減を図っております。
 こうした取組を通じて、安心して学ぶことができる、そうした環境の整備に努めていきたいと考えております。

三浦信祐君 当然、困ったときには助けていただける制度になってきているということは分かります。その上で、この声についても今後是非検討をしていただかなければならないと思います。
 地方では、奨学金返還支援の動きが出ております。自治体、企業独自の奨学金返還支援も時折報道されるようになっております。国として、まち・ひと・しごと創生本部で奨学金返還支援の取組の普及を進め、総務省の財源で地方自治体への支援が行われております。
 この奨学金返還支援の制度の内容と狙い、効果について伺います。また、奨学金を所管する柴山大臣に、この制度の認識はいかがでしょうか。

副大臣(中根一幸君)  お答えいたします。
 地方公共団体において、民間資金も活用した基金を造成するなどして、学生等が地元企業に就職した場合に奨学金の返還を支援する仕組みを設けているものでありまして、現在、三十二府県、そして三百以上の市町村においてこれらの取組が実施されているところでございます。
 これらの取組は、地元企業への就職や都市部の大学等から地方企業への就職を促進し、若者の地域への定着の促進につながるものだと考えております。

国務大臣(柴山昌彦君)  今、中根副大臣から説明をしていただきましたけれども、これは地方創生の観点とともに奨学金返還者の返還負担の軽減の観点からも非常に私は有意義な制度だと考えております。
 この奨学金の返還支援の仕組みを更に推進するための取組を、昨年十二月に閣議決定された、まち・ひと・しごと創生総合戦略二〇一八改訂版においても進めていくこととされておりまして、しっかりと文部科学省としても広報、周知等にも努めていきたいと考えております。

三浦信祐君 ありがとうございます。
 まさに、奨学金返還支援の制度、あらゆる目的を持って活用をしてもらいたいというものでありますけれども、残念ながら、学生さん等に聞きますと、余り知られていないのが実情であります。加えて、都道府県単位で導入の有無、余りにもその制度が異なり過ぎてもいます。
 この返還支援制度、広報を強化し周知をすること、また、しっかりと検証して、より目的に合った形にして拡充をしていただけるようにお願いをしたいと思いますけど、いかがでしょうか。

副大臣(中根一幸君)  お答えいたします。
 地方公共団体のそれぞれの取組を広く知ってもらうために、学生等に向けた広報資料、ちょうど作成したところでございます。今後、日本学生支援機構のホームページ等も活用しながら、広報活動、一層強化をしていく予定でございます。
 また、各地方公共団体の置かれている状況や目的等を踏まえて仕組みを構築することが重要であるため、各地で実施されている取組を集めた事例集というのも昨年の十二月に作成をいたしました。この事例集の周知等を通じて、地方公共団体ごとの目的に合った奨学金の返済支援の取組の実施を推進しているところでもございます。
 さらに、先ほど三浦先生からの御指摘にもありました、この奨学金の返済支援施策による地方定着の促進に対する効果の検証についてでございますが、これらについても是非進めさせていただきまして、そして次期の総合戦略も見据えた検討を行うこととしており、今後とも関係省庁において奨学金返済支援の取組が推進されるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 
 〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕

三浦信祐君 前向きな答弁をしていただきまして、ありがとうございます。
 これは是非、実は大学生だけじゃなくて、高校の段階から知っていればと。愛郷心がある、郷土で戻って仕事をしたい、だけど学ぶのはほかの地域であると考えれば、戻ってくるということがかなりの確率であります。だから、みんな、送り出してあげるということもできるはずでありますので、是非、文科大臣にも、高校の段階から是非周知をしていただけるようにお願いをしておきます。
 次に、最近、幼児教育無償化よりも待機児童ゼロとの声があります。待機児童解消のためには、保育士の処遇改善は当然欠かせません。保育士の処遇改善について伺います。
 お手元の資料の二枚目と三枚目を御覧ください。二枚目では、保育士の年収は、二〇一〇年から二〇一三年までの、二〇一〇年から二〇一三年までの間、下がっております。一方で、それ以降は上昇に転じております。二〇一三年以降、処遇改善等加算、消費税を財源とした経済パッケージ、技能、経験を加味した加算等を実施しております。保育士の数は、近年増加の割合も大きくなっております。
 宮腰大臣、保育士の年収がここで下がった原因、そして二〇一三年以降上昇している原因はどのように分析をされているのでしょうか。

国務大臣(宮腰光寛君)  保育士の給与は、人事院勧告に基づき改定される国家公務員の給与と連動しているほか、各種加算により変動するものであります。
 二〇一〇年からこれまでの保育士の給与の動きにつきましては、二〇一〇年から二〇一三年まで減少しておりますのは様々な要因があると考えておりますけれども、その一つとして、国家公務員の給与が減額改定となっていたことの影響が考えられます。また、二〇一三年以降上昇に転じておりますのは、国家公務員の給与が増額改定となっていること、また加算を充実してきたことなどの効果が現れてきたものと考えております。
 また、今年四月からは更なる月三千円相当の処遇改善を行うことにしておりまして、引き続き保育士の処遇改善に取り組んでまいりたいと考えております。

三浦信祐君 意外と知られていないかもしれませんけれども、実は保育士の給料というのは経済状況に反映をしている人事院勧告が影響を及ぼしているということを御答弁いただいたんだなというふうに思います。
 その上で、茂木大臣に伺いたいと思います。
 将来の担い手を確保するためにも、少子化を克服をする、経済状況を好転、維持させ日本の将来の安定財源を確保する、そのためにも中間所得世帯を含め国民の可処分所得の増加、消費活動の活発化を図ることが必要だと考えます。持続可能な社会保障制度のためにも、低所得世帯から中間所得世帯層へ引き上げるような経済環境をつくることも必須であります。
 子育て世代への経済支援となる今般の幼児教育無償化も経済対策の一つであると考えます。茂木大臣、この見解についていかがでしょうか。

国務大臣(茂木敏充君)  幼児教育の無償化、これは少子高齢化対策、そして、幼児期から協調性であったり将来の社会対応能力など非認知能力を向上していく、さらに、委員御指摘のように、人材の質の向上を通じた日本の成長力の強化といった目的から行うものであります。
 また、人づくり革命では、この教育無償化とともにリカレント教育と、まあリカレントでありますから回帰をするとか復帰をするとか、そういうことになるわけでありますけど、その大幅拡充によりまして、低所得者も含めて、誰もが人生を再設計し、そして所得向上につながるキャリアアップ、キャリアチェンジの機会を広げていくことにしております。
 そして、委員から、消費活動の活性化が必要、重要、こういう御指摘がありましたが、我が国の消費について様々な課題ありますが、そこの中で大きなものは、可処分所得から消費に回す割合、いわゆる消費性向について、六十代以上ですと八〇%から九〇%と高いんですが、三十九歳以下、まさに子育て世代において、本来だったら様々な消費ニーズがある世代の消費性向が六四・三%と低いことにあるわけであります。
 この点からも、幼児教育の無償化を始め、この二十代そして三十代の子育て世代に大胆に政策資源を投入する人づくり革命によりまして、これらの世代に対する支援策を強化し、消費の喚起、さらには日本の成長につなげていきたいと考えております。

三浦信祐君 明確にお答えいただきまして、ありがとうございます。
 その上で、茂木大臣、感想を伺いたいと思います。
 幼児教育無償化のためにわざわざ増税するのか、無償化より保育所を増やすべき、保育士の待遇を良くすべき、全員無償にすることは間接的に金持ち優遇策になるのでは、また、幼児教育の方を低所得者だけ無償化して、その余った財源で保育所をつくったり保育士さんの待遇を改善する方が現在のニーズに合うのではなどのような、若干誤解があるようなところもありますけど、そういう批判もあります。
 人づくり革命、経済再生の観点から、この批判についてどう感じられますでしょうか。

国務大臣(茂木敏充君)  大事なことは、待機児童の解消か、それとも教育無償化と、こういう単純な二者択一で捉えるのではなくて、両方同時並行で進めていくということであると思っております。
 教育無償化は進めますが、同時に、保育については受皿の問題、そして先ほど委員の方からも御指摘いただいた保育士の処遇改善によって質を高めていく、こういったことも今同時に進めているところであります。
 そして、全員を無償化するのは富裕層への優遇ではないかと、こういう一部の御指摘につきましては、元々現行制度でも生活保護世帯に保育料は掛かっておらず、また低所得世帯の保育料も低く更に設定をされていたわけであります。また、平成二十六年度以降は低所得世帯を中心に先んじて段階的に無償化の範囲を拡大をするなど、制度全体としては低所得者からまず始めて、優先的に実施して、今回完全に無償化をするということにしたものでありまして、こういったこれまでの経過を説明しないで、最終的に完全無償化するための今回の最後の追加的財政投入だけを取り上げて富裕層優遇と言うのはかえってミスリーディングなんではないかなと思っております。

三浦信祐君 ありがとうございます。
 一つ一つ誤解を解くように、我々も論戦に臨んでまいりたいと思います。
 宮腰大臣、二つ重ねて伺います。
 今、茂木大臣からも経済的観点から御答弁をいただきましたが、幼児教育無償化よりも待機児童ゼロという論調、これはもう単純ではないと私も思います。その上で、経済好転を通して保育士の処遇改善が確保されるというふうに理解をしておりますけれども、少子化担当大臣としていかがでしょうか。

国務大臣(宮腰光寛君)  今ほど茂木大臣の方からも、この待機児童解消、さらには無償化、これを並行して進めていく必要があるという答弁を申し上げたところでありますが、まさにそのとおりだと考えております。
 経済好転を通して処遇改善が確保されるということの御質問でありますが、経済の好転によりまして民間企業の従業員の給与が上昇すれば、その給与水準と均衡させることを基本として行われる人事院勧告に基づきまして国家公務員給与が増額改定され、その結果として保育士給与も増額改定されることになります。
 また、保育士の給与はこのように人事院勧告と連動しているほか、各種加算によっても変動するものでありまして、政府としては人事院勧告の改定と連動させると同時に、加算の充実にも力を入れていきたいというふうに考えております。
 なお、茂木大臣からもお話がありましたけれども、段階的に無償化を図ってきておりまして、今回は最後のプッシュということでありますけれども、これまでに投じた公費と今回の公費負担を合わせて、全体として見れば、三歳から五歳までの一人一人の子供に対しまして、低所得者世帯にも高所得世帯にも等しい公費が投入されることになります。具体的に申し上げますと、認可保育所に通う三歳から五歳までの子供一人当たりの一年間の公費負担額はひとしく六十六万円程度となります。
 その上で、今回の無償化に合わせ、食材料費のうち副食費の免除対象を年収三百六十万円未満相当の世帯の子供に拡充することから、これらの世帯の子供一人当たりの一年間の公費負担額は七十二万円程度となります。加えて、ゼロ歳から二歳までの子供につきましては住民税非課税世帯のみを対象として進めることにしておりまして、幼児教育、保育の無償化は低所得者に手厚い公費負担となっております。
 さらには、低所得世帯の子供を対象とした高等教育も無償化をされるため、教育の無償化全体としても低所得世帯に手厚いものであるというふうに考えております。

三浦信祐君 御丁寧に、本当にありがとうございます。
 茂木大臣、その上で一つ伺いたいと思います。
 景気動向指数一月速報において、内閣府から発表をされておりますその基調判断が足踏みから下方への局面変化となりましたが、景気後退局面に入ったかという心配が国民にもあるかもしれません。これについての所感を伺います。

国務大臣(茂木敏充君)  景気動向指数は、生産や雇用など景気に関する経済指標を統合して指数化したものでありまして、その基調判断につきましては、景気動向指数の動向をあらかじめ決められた表現、今おっしゃっていただいたような足踏みとか下方への局面変化、こういったあらかじめ決められた表現に機械的に当てはめて公表しております。
 また、この景気動向指数では、本来であれば景気の基調とは分けて考えた方がよい自然災害であったりとか事故、カレンダー要因等の影響もそのまま指数に反映されることには注意が必要と考えております。
 実際、一月について見てみますと、中国の春節、今年は昨年よりも十一日早かった、こういったことから中国向けの輸出が手控えられたこと、また、自動車産業において、一部のメーカーの部品の不具合から生産の停止期間があったことや、正月休みが例年よりも長くて稼働日数が短かったことなどが生産活動に影響を与えた可能性もある点には留意をする必要があると思っております。
 いずれにいたしましても、政府としての景気判断は、月例経済報告において様々な経済指標、これを分析するとともに、指標の動きの背景にあります経済環境であったりとか企業の景況感などを総合的に勘案して景気の基調を判断しているところでありまして、三月の月例経済報告でお示しをしたいと考えております。
 なお、景気動向指数が下方への局面変化、今回のようにですね、こうなっても、後退局面と判断されなかった例は御案内のとおり過去にもございます。

三浦信祐君 ありがとうございます。
 保育士の話からそこに行きましたけれども、やはり経済状況というのは子育てにも保育士の処遇にも直結をしております。仮に経済状況が悪化すれば、人事院勧告にマイナス改定をもたらし、消費税収も下がる要因になります。結果、保育士の処遇が低下をし、処遇低下によって質の低下や離職のリスクということも考えられます。
 一方で、生活者は収入を求め就労をしていこうとする。しかし、保育所に入れないことになる可能性も生まれてまいります。経済対策なくして保育士処遇改善も確保もできないということが明瞭であります。
 子育て世代の経済体力増加に資する幼児教育無償化は、結果として待機児童解消への早道、経済へのしっかりとした下支えになっていくと思います。是非、この制度を着実にできるように、経済状況の改善に政府挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 少子化担当大臣、茂木大臣への質問は以上ですので、委員長、お取り計らいをお願いします。

理事(二之湯武史君)  では、両大臣におかれましては、退席いただいても結構でございます。

三浦信祐君 お配りさせていただきました資料四枚目を御覧いただきたいと思います。
 保育の受皿は上昇し続け、かつ保育士の処遇改善が進んでいるにもかかわらず、待機児童が生じております。大口副大臣、この原因をどう分析をされておりますでしょうか。

副大臣(大口善徳君)  三浦委員にお答えいたします。
 まず、仕事と子育てを両立することができ、安心して子供を産み育てることができる社会としていく上で、待機児童の解消は待ったなしの課題であり、最優先で取り組んでまいります。
 政府は、これまで待機児童解消加速プランに基づく保育の受皿整備や保育士の処遇改善を進め、平成三十五年から平成二十九年度末の五年間で、五か年で約五十三万五千人分の受皿拡大を図ってきました。
 一方、女性の就業率の上昇による保育所等の利用申込者数の大幅な増加などを要因といたしまして、二〇一八年四月、十年ぶりに二万人を下回ったわけではありますが、まだ依然として二万人近い待機児童が生じているということでございます。
 全国ベースで見ますと、保育の受皿拡大量五十三万五千人が利用申込者増加量四十二万三千人を上回っているのでありますが、地域ごとに見た場合、保育ニーズと保育の受皿整備のミスマッチ等により待機児童が生じているわけであります。
 そこで、昨年から、この各地方自治体の市町村単位より小さい保育提供区域、これ、居宅から容易に移動することが可能な区域、この保育提供区域ごとに受皿整備計画を作成をしていただいて、それを厚生労働省のホームページに公表し、見える化を行っているところでございます。
 現在、子育て安心プランによる保育の受皿三十二万人分については、女性の就業率が八割まで上昇することを想定し、一年で大体一%ずつ上昇して二〇二三年には八割になるわけでありますが、を想定し、将来の潜在的ニーズを含めてマクロベースの推計を行ったわけでありまして、引き続き、子育て安心プランに基づき、二〇二〇年度末までに待機児童を解消するため全力で取り組んでまいりたいと思います。

三浦信祐君 まさに三十二万人の受皿確保、これ、しっかりやっていただくことが待機児童をなくすための大事なポイントだというふうに思います。
 一方で、都市部と地方部による差もあると思います。特に都市部、ここでは働きたいのに働けない、預けられないから、預けられないことによる就労ができないという課題もありますので、よりきめ細やかにその地域のニーズに合わせられるように、また体制確保ができるように、厚生労働省、そして全省庁的に取組を加速をしていただきたいと思います。
 待機児童解消対策として、公明党が強力に推進し、その受皿目標を二〇二〇年まで三十二万人に増加すると、今、大口副大臣からも御答弁をいただきました。それに伴い、実際に必要な保育士は追加で何名必要となると考えられているのでしょうか。

副大臣(大口善徳君)  三浦委員にお答えします。
 それで、先ほど、待機児童解消加速プランですが、平成二十五年から二十九年度末の五か年ということで訂正をいたします。
 それから、この待機児童の解消には、保育受皿拡大と同時に保育人材の確保が不可欠でございます。子育て安心プランでは、二〇二二年度末までの当初の目標を二年前倒しをいたしまして、二〇二〇年度末までに三十二万人分の受皿整備を行うこととしております。
 これに伴い、追加で約七万七千人分の保育人材の確保が必要となります。この約七万七千人という数字は、これは保育の受皿三十二万人分に対して、配置基準、この配置基準というのは最低基準ということでぎりぎりの基準ですね、その配置基準上必要な職員を算定した上で、実態上この配置基準を超えて加配している分、これは一・五六倍なんですね、それを勘案してこの七万七千人というものを算出をしております。
 必要な保育人材を確保できるよう、処遇改善のほか、新規の資格取得の促進、就業継続、離職者の再就職の促進といった観点から、総合的な支援に力を尽くしてまいりたいと考えております。

三浦信祐君 その上で伺いたいと思います。この保育士を具体的にどのようにして確保しようと計画をされているのでしょうか。
 例えば、今資格を持っていても復職をするという、これも大事であります。一方で、少子化を克服していくということとニーズに応えていくためには、若手のなり手確保ということも決しておざなりにしてはなりません。
 保育士修学資金貸付事業なども活用し、保育士への教育費の負担の軽減、また加えて、先ほどあったような復帰支援、再就職支援等をより強固にしていただきたいと思います。根本大臣、いかがでしょうか。

国務大臣(根本匠君)  委員のお話にありましたように、待機児童の解消のためには、保育の受皿の拡大と同時に、これを支援する保育人材の確保が不可欠であります。まさに委員おっしゃられたように、新規の資格取得の促進、就業継続、そして離職者の再就職の促進という観点からの総合的な支援に力を尽くしています。
 例えば、今もお話がありました、保育士養成施設に通う学生の経済的負担軽減のために、修学資金の一部を貸し付け、卒業後五年間の実務に従事していただければ返済を免除する保育士修学資金貸付事業の実施などの取組を行っております。
 今後とも、総合的な支援に全力を尽くし、人材確保に努めていきたいと思います。

三浦信祐君 ありがとうございます。
 大臣、保育士修学資金貸付に関しては、意外と知られていないという事実もあるようであります。先ほどの奨学金の件もありますけれども、高校段階で知らないと、なかなかそれに取り組んでいけないということ、また、卒業後五年間の実務従事により返還を免除するということ、これも就労のしっかりとした下支えも考えられてつくられている内容であります。また、この補助の補助率も、国が十分の九、そして地方の負担割合が十分の一、これ、まさに地方が、国からのしっかりとした施策が行き渡るような内容であります。
 厚生労働大臣として、是非少子化を解消していくということ、また就業を安定的にできるような環境をつくるためには、こういうところも是非いろいろな形で徹底、また周知をしていただけるように取り組んでいただきたいと思います。是非よろしくお願いしたいと思います。
 次に、保育士は免許更新が不要であります。これに対し、幼稚園教諭は免許更新が必要となっております。保育の受皿である認定こども園は両方の免許が必要となっていきます。幼稚園教諭、免許更新に負担感があるとの声がある中、対象又は負担感を減らすために、柴山大臣、改善、見直しをしていただけませんでしょうか。

国務大臣(柴山昌彦君)  幼稚園教諭の場合、定期的に最新の知識、技能を身に付けさせるものとして設けられた、今おっしゃった更新講習でございますけれども、他の研修を同時期に受講しなければならない場合など、教育活動や公務との調整で教員に負担感が生じるということが指摘をされております。
 このため、体系的、効果的に更新講習を受講できる取組を進めております。例えば、都道府県教育委員会などが実施する研修があるんですが、これを更新講習として認定を受けることによって両者を兼ねて実施することもできるようになっておりまして、文部科学省としては、こうした取組を促進しているところであります。
 さらに、現在、都道府県等の首長部局も更新講習を開設できるようにすることを検討しておりまして、これによって、例えば首長部局が行う保育士等キャリアアップ研修などのうち、これを幼稚園の先生方の免許更新講習として認定を受けたものは、両者を兼ねて実施することも可能となります。
 そういったことなど、より体系的、効果的な更新講習の受講による受講者の負担軽減に努めていきたいと考えております。

三浦信祐君 こういう声があります。更新を受けるその機関が実は家から遠い、単純にその実際に掛かる費用のみならず、交通費であったりまた宿泊、その費用を考えると、時によっては十万円掛かる、だから嫌だというふうに言われる。ほかの仕事をしていて、五日間まとめて休むということもできないという現実もあるやに伺っております。であるならば、ITを使用してネットを使ってその学習を家でできるようにするとか、今大臣に言っていただいたような研修制度を拡充していただくというのは極めて重要なことだと思います。
 加えて、更新というのは休暇で行かなければいけません。一方で、研修で行けば仕事として行けます。こういうことから含めても、是非文部科学省として、その都道府県各地に、まさに研修を受けてくださいねということを幼稚園の現場の理事長、園長先生に届けていただくように強くお願いをしたいと思います。
 その感想だけお願いします。

国務大臣(柴山昌彦君)  今委員から御指摘の実態も踏まえて、しっかりと適切に連携をさせていきたいと考えております。

三浦信祐君 ありがとうございます。
 幼稚園教諭の免許更新について、現在働いていない方には実は通知が行かない状態であります。免許の更新のように管理をされているわけではないと思います。
 今後、現場復帰に際して、更新環境の整備等を検討すべきであると思いますけれども、いかがでしょうか。

政府参考人(清水明君)  お答え申し上げます。
 免許更新の通知でございますが、教育職員免許法におきまして免許の所持者に住所を届け出る義務を課していないものですから、都道府県の教育委員会が免許状を所持する方々の住所等を把握していないということで、更新の時期を免許状所持者本人に通知をするという仕組みにはなっていないところでございます。
 ただ、更新の時期につきましては、いわゆる旧免許状保持者、平成二十年度以前に授与された方は、三十五歳、四十五歳、五十五歳等に達する年度にこの更新の時期、期限が来ると。それから、新免許状の所持者につきましては免許状自体に期限の記載があるということでございますので、それぞれの免許状の所持者は、年齢あるいは免許状の記載によって更新の期限を把握することが可能な仕組みになっております。
 この更新の期限を把握する方法につきまして、文部科学省としては、教育委員会を通じて周知を図るほか、文部科学省のホームページにこの更新制の手続などについて分かりやすく情報を掲載すること、また保育士あるいは幼稚園教諭を対象にする専門雑誌等にお知らせとして掲載するとか、様々な方法で周知を図っているところでございます。
 免許状の所持者が更新の時期を認識していただくということ大変重要でございますので、より確実に更新の期限等を把握することができるように、より効果的な周知について、これ今後とも改善を図っていきたいと考えております。

三浦信祐君 大臣、今担当の方からお答えいただきましたけれども、当然、自身の免許更新時期は分かる、新しい制度では当然記載をされている。何かの思い付いたときにぱっとすぐ確認ができるということは極めて重要だと思います。
 講習を受けるプロセスであったり、そして研修や講習を受けることができる機関等の情報、そもそも自身の大学を卒業した、若しくは短期大学、専門学校を卒業したときに入力をしてあげれば、すぐ更新をしているかどうかというその時期が分かるようなホームページの充実や、アプリとまではいきませんけれども、そういうワンストップチェック体制、これを導入をしていただき、その思い立った方にすぐに復職ができるような環境の情報提供ができるように取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

国務大臣(柴山昌彦君)  先ほど局長の方からお話をさせていただいたとおり、文部科学省のホームページにおいては免許更新制のコーナーを設けておりまして、更新の期限等の把握の方法ですとか全国の更新講習の一覧などの情報を集約して掲載し、随時、より分かりやすいものに改善してきているところではあります。
 ただ、それでも周知の方法として十分ではないのではないかという委員の御指摘も踏まえて、免許状を更新しようとされる方がより簡便かつ効果的に情報を把握できるようにする方法について、更に検討を深めていきたいと考えております。
 御指摘ありがとうございました。

三浦信祐君 保育士の皆さん、そして幼稚園教諭の復職支援もしっかりと後押しして、待機児童解消へ全力を挙げていきたいなというふうに考えております。
 少子高齢化を乗り越え、チャンスに変えていくためにも、青年世代への投資、そして希望が行き渡るような社会をつくるために、政府一丸となって対策を進めていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。