T4練習機墜落事故への対応と再発防止
公明党の三浦信祐です。
まず、昨日、愛知県で発生したT4練習機の墜落事故について、捜索、また人命救助に全力を尽くしていただきたいということを冒頭お願いを申し上げたいと思います。
また、事故原因の究明、再発防止のために、現場の状況把握、機体の確保、保存を進めていくことも極めてこの後重要であります。
一九九九年、T33Aの入間川での河川敷で起きた事故。機体が住宅地等を避けるために基地近くの入間川の河川敷周辺にまで運んで、被害を低減するために機体を墜落直前までコントロールしたゆえに脱出が遅れたという、そういうことの記事もこれまで読んでまいりました。
もちろん、今回の事故がイコールとは予断を持って語るべきではないと思いますけれども、整備をされた方も、管制をされた方も、今仲間を捜されている方も、皆さんチームであります。飛行機を飛ばすということは国防の最前線でありますけれども、この報道されていないところで多くの方々が心を痛めている可能性も十分あります。この後のケアが大事だというふうに思います。
加えて、このT4はゼロゼロ射出もできるという機能ではあったんですけれども、それをできなかったのか、また、できる環境はなかったのかということも今後大事であります。一つ一つ確認をしていただきたいというふうに思います。
私自身も、防衛大学校で自分が関わらせていただいた卒業生がヘリの事故で殉職をしたといったときに、葬儀に行ったときに、これ以上涙が出ないというぐらい出ました。一人の隊員というのは国民の皆さんにとっても大切な命でありますし、また、多くの隊員さんの本当に、この対応自体が士気にも関わってきますので、大臣、正確な、的確な情報提供をお願いしたいというふうに思います。何かコメントがあれば一言。
現在、事故原因の究明も行っているところでございますが、一点申し上げますと、今回墜落した機体には、フライトレコーダーやボイスレコーダー、これが搭載をされておりませんでした。
現在、航空自衛隊が保有するT4戦闘機約……(発言する者あり)T4戦闘機、T4練習機約二百機のうち、フライトレコーダーやボイスレコーダーが搭載されていない機体は、当該事故機を除いて、約六十機あります。このフライトレコーダーが搭載されていない機体につきましては、これまで順次搭載を行ってきておりますが、機体の複雑な配線工事、また大規模な作業を要することからこの機体の定期修理のときに実施をしておりますが、その際、T4の使用可能機を確保するという観点及び企業の対応能力も踏まえて、年間の作業機数を調整したところでございます。
残念ながら、まだ古い機体のまま残っていたということでございますが、今後、この改修の複雑さやまた可動機の確保の必要性等を総合的に勘案しまして、フライトレコーダー等の搭載につきましては、今回の事故を踏まえまして、より速やかな搭載に努めてまいりたいと思っております。
まず人命救助を最優先としていただきたいと思いますけれども、今回の事故を通して、そういう一つ一つチェックをしていただいて予算を投じていただくということ、そして段取りを取っていただくということを重ねてお願いを申し上げたいというふうに思います。
今回の法案審査についての質問に入らせていただきます。
我が国の高齢化社会において、自衛官にも御家族等の介護によるライフプランの制約が生じる可能性もあります。現場の最前線で責任ある立場となっている中間年齢層が介護の可能性に直面していく時代であります。子育てと介護が重なるダブルケアになる可能性、また大切な方が認知症の可能性も想定される中で、仕事と介護の両立が求められる場合があり、これは自衛官だからといって逃れることはできないという現実は直視していかなければいけません。
まず、現状、介護に対する自衛隊の現状認識、対応について伺います。
お答え申し上げます。
我が国の防衛力を抜本的強化していくためには、その担い手である隊員がまさに介護等に不安を抱くことなく任務に専念できる環境を整えるということが不可欠でございます。
そのための取組といたしまして、介護が必要な隊員の人事異動に際しましては、隊員個人や家庭の事情に最大限配慮した調整を行うというふうにしております。また、介護休暇、これもちろん自衛官でも取れますけれども、介護休暇の取得時期等におきまして、本人のキャリアプランに関する意向確認、また上司や人事担当者からの助言、こういったものを目的とした面談を実施するということにしております。また、制度といたしましては、介護と仕事の両立ができるように、フレックスタイム制、早出遅出勤務、テレワーク等の柔軟な働き方を可能とする制度も充実させてきております。
〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕防衛省としては、引き続き、隊員が介護等に不安を抱くことなく任務に専念できる環境を、環境整備のための施策を推進してまいります。
団塊の世代の方が七十五になるのが本年であります。これから、この現役世代の皆さんが抱えている課題というのは、まさにこういう介護の問題というのは極めて大きいと思います。
全国各地、地方に多数組織を有しているのが自衛隊であります。自衛隊退職者と、まあ自衛官ですね、退職者と介護の連携を考えて、退職後の安心を図る上でも、地域との連携、再就職支援を進めると同時に、自衛官御家族の優先的な介護を受けることができるなど、体制を整えることも真剣に考えていただきたいと思います。
これまで、自衛官としての知見を防災の観点から発揮していただけるよう、地域防災マネージャー制度の創設、拡充をして、退職自衛官の皆さんに活躍していただけるスキームも構築をしてまいりました。こういう観点から見ますと、我が国の社会保障の視点は安全保障の基盤であるとの展望に立って、自衛官と介護についてなど、これら関係省庁と検討することを考えてはいかがでしょうか。中谷防衛大臣、是非先手を打っていただきたいと思います。
自衛隊は若年定年制でございまして、この自衛官が安んじて国防の任務に精励することができますように、関係閣僚会議の基本方針に基づきまして、関係省庁と連携しまして、業界等に対する退職自衛官の活用等の働きかけを行っております。
この一環で、本年四月に、厚生労働省及び防衛省の連名で各都道府県知事に対しまして、各都道府県の福祉人材センターと自衛隊の地方協力本部等との連携を依頼する文書を発出しました。今後、地域の福祉、介護分野における退職自衛官の活用について更に推進をしてまいります。
また、防衛省・自衛隊としましては、自衛官が介護に不安を抱くことなく任務に専念できる環境づくり、これは自衛隊が常時即応態勢を維持する上においても重要であると考えておりまして、関係省庁とも連携しまして、必要な環境整備、これを推進してまいります。
引き続き、地域のニーズ、これを伺いながら、関係省庁と連携しまして、知識、技能、経験を生かした自衛官の再就職先の拡充を図ってまいりたいと考えております。
これ是非取り組んでいただきたいと思います。
予備自衛官の皆様を介護現場で雇用していただければ、介護現場の安心にもつながって、地方の経済対策にもなると考えます。また、退職された自衛官の方がこの介護の現場で周囲の方にも情報提供をしていただいて、例えば予備自衛官補になるというケースもないとは言えないと思います。予備自衛官を拡充することができれば、介護に携わりながら訓練等に参画することで、直接的に言えば収入増ということも考えられます。
加えて、災害発生時の初動から具体的対処を行うこともその現場ではできて、その上でその任務に出ていくということも想定でき、副次的効果も期待することができます。
介護と予備自衛官との関係を構築することも是非考えて検討していただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
おっしゃるとおりでありまして、予備自衛官等の確保は継戦能力の観点からも重要であると考えております。
防衛省としましては、予備自衛官等の職務と本業の両立がしやすくなるための施策を始め、予備自衛官等の安定的な確保に向けた施策を今進めてまいります。
こうした観点から、本年四月に、厚生労働省及び防衛省の連名におきまして、各都道府県知事に宛てた文書において、介護施設等が予備自衛官等への志願を希望している退職自衛官を介護業界において採用する場合に訓練等に出頭しやすい環境を整備していただくように、予備自衛官等の制度の周知、御理解、御協力をお願いをいたしております。また、予備自衛官につきましては、自衛官の経験もない者も予備自衛官等になっていただく予備自衛官補の制度につきまして、介護従事者も含めまして積極的に周知、広報を行ってまいりたいと考えております。
このような取組を含めまして、予備自衛官等の安定的な確保に向けて、介護業界との連携を強化してまいりたいと考えております。
是非お願いしたいと思います。
自衛官の処遇改善と過去の隊員への配慮
次に、指定場所生活調整金、仮称でありますけれども、この新設について、入隊直後の自衛官が過酷な生活環境に対する処遇改善としての対応であり、今後の募集やそもそもの処遇としての位置付けとなるので、これは賛成するものであります。
一方で、それ以前の入隊した隊員諸官の処遇というのはどうなっていくのかということも気にしていかなければなりません、先ほど来あります。
近年の新卒者の初任給は上がっていること、これはこれで喜ばしいものの、就職氷河期世代の方々がその給与に到達するまでに相当数の期間を経過してきたという事実もあります。他の現役隊員であってもモチベーション維持、向上には当然必要な対処であります。階級等の俸給の違いが生じることは当然としても、特に教官等の給与の逆転は生じるようなことがあってはなりません。数年先輩の方が給料が少ないとの状況は望ましくありません。これについての見解を伺います。
お答え申し上げます。
自衛官の募集は厳しく、喫緊の課題となっている中、防衛力の担い手である人材の確保は至上命題であり、特に新隊員の採用は喫緊の課題であると。
こうした状況を踏まえまして、今委員御指摘の指定場所生活調整金を新設し、採用から六年経過するまでの間、新たに一年ごとに二十万円支給することとしました。この調整金でございますが、これから入隊する者のみならず、既に入隊している自衛官に対しましても、この本法案をお認めいただきますれば、その公布日において入隊六年未満であれば、公布日以降の年数について支給する救済措置を設けております。新隊員だけではなく、既に入隊している者も対象というふうに考えております。
このように、防衛力の担い手である、新たな担い手である新隊員ももちろんそうでございますが、まさに今現場で働いている現役の自衛官、これ両方、どちらの処遇もしっかりと改善をして、自衛官という職業が魅力あるものだというふうに認識してもらえるよう引き続き努力してまいります。
水上艦隊新編への歴史的視点と感謝
次に、水上艦隊の新編について質問いたします。
第一護衛隊群、第二護衛隊群は、一九五〇年十月に編成され、昨年七十年を迎えました。御経験のある方々が代々守り抜いてきた中、今回の法改正によって水上艦隊に名称、体制変更となっていきます。歴代のOBの方々が寂しがっている可能性があります。我が国の海上自衛隊の歴史そのものであって、基盤自体を構築された部隊であるがゆえに敬意と感謝を持ってまいらなければならないというふうに思います。
防衛大臣、歴代の皆さんへのメッセージをお願いできればと思います。
護衛艦隊は、海上防衛の最前線におきましてその中核を担う部隊であるとして任務に従事をしてまいりました。その歴史と実績、これは我が国の平和と独立を守るために極めて重要な役割を果たしてきたものと認識をいたしております。
今回、新編する水上艦隊隷下には、水上戦群、そして哨戒防備群、水陸両用戦機雷戦群を編成され、それらの部隊は護衛艦、哨戒艦、掃海鑑、輸送艦等の多数の艦種を有することから護衛艦隊群とすることは適当ではなくなりましたので、名称を再検討した結果、隷下のアセットが全て水上で活動することに着目しまして、同じく自衛艦隊隷下にある航空集団、潜水艦隊との横並びを考慮しまして、その名称を水上艦隊とすることにしたところであります。
名称が変更になることについて寂しいといった声があることは承知をいたしておりますが、新たな体制の下で、これまで護衛艦隊に匹敵するような実績を積み重ねていき、皆様に受け入れられることを期待して勤務してまいりたいと思っております。
自衛隊創設時に比べて、任務の多様性、そして海上自衛隊に対するこの期待が大きくなっていることの変化だというふうに捉えていきたいと思いますし、またOBの方の御貢献に対しても改めて感謝を持っていきたいというふうに思います。
今回の水上艦隊への体制の変更というのは、まさに今の視点から理解できるところであります。とにかく即応態勢の強化、そして任務が負担が大きくなっている、そのバランスの平準化を図るために重要なことだというふうに理解します。
変更に伴うミッションは、それでは具体的にどのように変わるのでしょうか。水上艦隊に第一、第二、第三水上戦群が構成をされて、横須賀、呉、舞鶴に置かれること、そして水陸両用戦機雷戦群は佐世保となって、これまでの護衛隊群司令部が廃止されることになります。佐世保のミッションはどのような位置付けとなるのでしょうか。また、これまで大湊の位置付け、これについても気になるところではあります。自衛隊の部隊は、単に防衛省内にとどまらず、町づくりにも直結をしているのが現場での皆さんの思いであります。現場とのコミュニケーションも取っていただくために、是非御答弁いただきたいというふうに思います。
現在の海上自衛隊は、近年の周辺国の海洋活動の急速な拡大、活発化を受け、艦艇による警戒監視の所要が増加しており、乗組員の負担が増大しているほか、本来、護衛艦隊部隊が必要としている錬成訓練の機会が圧迫されているという問題が生じてございます。
このため、平素の警戒監視を主任務とする哨戒防備群、これを新編することで、警戒監視の所要に的確に対応するとともに、有事において高度な任務に従事する護衛艦部隊として新編する水上戦群、これの錬成機会を確保することとしております。
これらにより、高い迅速性と活動量を持続的に遂行可能な体制となるところでございます。
あわせて、現行の編成では、水陸両用戦や機雷戦を担う掃海艇等の所属が掃海隊群と地方隊に分散しておりますが、円滑な部隊運用や練度管理を実現するために、これらを水陸両用戦機雷戦群として集約した上で、水上艦隊隷下とすることといたしました。水陸両用戦機雷戦群の司令部は、相浦駐屯地に所在いたします陸上自衛隊水陸機動団との連携等を考慮いたしまして、佐世保に置くことといたしたものでございます。
また、大湊地区につきましては、我が国の北方で日本海と太平洋を結ぶ津軽海峡に面する地理的要衝でございます。近年では、中国やロシア軍の艦艇が津軽海峡を通過する事例が確認されており、その安全保障上の重要性はますます高まっていると認識してございます。昨年度末に大湊地方隊を新編したところですが、引き続き、後方支援や地域との連絡調整、災害派遣など、担当地域に根差した任務を実施するものであり、今般の改編においても、大湊地区としての役割、重要性は変わるものではないと認識してございます。
是非地元の皆さんにもよく理解をしていただき、むしろ協力していただけるように、また、新しくその体制が変わったことによる町づくりということも、部隊の皆さんとよく協議をしていただきたいというふうに思います。
三月の二十四日、本委員会にて質問をさせていただきましたが、海上自衛隊の教育部隊の隊舎のWiFi設備工事について、その後の取組について、どうなったか伺いたいと思います。
防衛省・自衛隊では、駐屯地、基地の中に居住義務を有する隊員等の生活・勤務環境の改善のため、通信環境の整備を進めているところでございます。
今委員お尋ねの海上自衛隊の教育隊隊舎の通信環境の整備につきましては、今年の四月から工事を開始しておりまして、今月中には整備を完了する予定でございます。
引き続き、生活・勤務環境の改善を目指して、通信環境の整備に取り組んでまいります。
ありがとうございます。前回の答弁では令和七年度までに通信環境の整備を完了するというふうに言っていただいたこと、即座に御対応いただいたことに感謝申し上げたいというふうに思います。先手を打っていきませんと、これから人手不足だと言っている業種、業態がたくさんある中で、自衛隊の魅力という部分での生活環境というのは極めて重要であります。ですので、これからもその不断の取組をしていただきたいということをお願いさせていただきます。
本来でしたら補給本部の改編についてということで質問させていただきたかったんですけれども、これは次回にさせていただければというふうに思いますので、私の質問は以上で終わります。
ありがとうございました。