東日本大震災復興特別委員会(2017年04月28日)

復興大臣就任の決意

三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
 吉野大臣は、震災の前後の福島のことをよく御存じな貴重な御経験をお持ちになっておられます。そして、震災復興がライフワークであるといって地元の福島浜通りをずっと足しげく通っていただいて、地元の方に本当に寄り添っていただいていると思います。その振る舞いは、希望とともに高い評価を受けていると承知をいたしております。
 昨年の八月の福島県の広野町の広野町サマーフェスティバルで大臣と同席をさせていただきました。その際には、本当にラフな格好で、地元の方々から慕われ、そして福島の首長さんからも気さくに声を掛けて要望を受けられた姿、それが大変印象的でありました。一緒に御苦労を重ねられてきた福島の皆さんとともに、復興を心から望んでこられた政治家であると思います。地元の要望を直でたくさん聞いてきた大臣だと私は思います。
 その上で、先ほど福島への決意はありましたので一つ飛ばさせていただきますけれども、被災地は福島だけではありません。私の生まれ故郷の宮城、ここでもまだまだ復興のためには力を注がなければいけない課題もたくさんあると思います。そして、先ほど来ありました東日本の沿岸地域全てが復興庁の大切な任務の場所であると思います。その各地区は、なりわいの復興、また風評、風化との闘いをされております。是非、被災地に幅広く足を運んでいただきたいと思います。また、決して前言にとらわれることなく、新しい東北をつくるべく取り組んでいただきたいと思います。
 吉野大臣、復興への御決意を端的にお述べいただければと思います。

国務大臣(吉野正芳君)  お答え申し上げます。
 岩手県、宮城県の被災地の訪問については、昨日、宮城県知事と意見交換を行ってまいりました。五月一日、二日にかけて、岩手県知事との意見交換を行うとともに、その後、岩手県内、宮城県内の被災地への訪問を予定をしております。可能な限り現地に足を運び、実情をしっかりと把握したいと考えているところでございます。
 先ほど申し上げました、復興が進む、進んでもそれなりの課題が必ずございます。復興が進んでいるんだからいいべということではなくて、復興が完成するまで、その課題をきちんと調べて、私が現場に入ってこの体で受け止めていきたいと思っております。

震災復興の発信力強化

三浦信祐君 是非、民間の活力も多く力を引き出して、また協力をいただきたいと思いますので、現地もさることながら、各民間の力、引き出せるように、お力添えよろしくお願いしたいと思います。
 さて、復興庁は、復興の司令塔として、省庁を横断してこれまで多くの課題解決をされてこられました。とともに、新しく生じている課題の解決や確たる未来をつくるための闘いに挑まれていると私は理解をしております。そのためには、復興庁に一番情報が集まるわけですから、積極的にこの復興の現状を見える化、積極的発信をすることが私は大切だと思います。
 復興庁のホームページを拝見しますと、これは改善の余地が多数あると思います。例えば、日本のみならず世界の皆様が気にされている空間放射線量、復興庁のトップページに分かりやすく表示すれば、発信をしていることになると思います。また、現実に進んだインフラの整備状況、先般、四月一日に開通をした常磐線の小高―浪江間、これ、一昨日のところでまだ平成二十八年度末開業予定というふうに表記もされておりました。変化を理解しづらい現状もあります。
 観光復興を推進すると言っておきながら、ホームページのどこにも積極的発信がなされていないと思います。そして、一番大事な避難をされている方の人数表記、実態を明示すれば変化が明らかになりますし、大臣が言われている一人を大切にということがはっきりと分かっていくことになると思います。
 これは早急に改善に取り組み、本気度を示していただきたいと思います。具体的な取組について、長沢副大臣に伺いたいと思います。

副大臣(長沢広明君)  大変重要な御指摘、ありがとうございます。
 復興の取組について情報提供することというのはもう大変重要なことであるというふうに思っておりますので、特に風評払拭のためにも、福島の現状あるいは食の安全性、こうしたことをより分かりやすく伝えていくこと、これは大変重要な仕事であるというふうに思っております。
 そのような観点から、ホームページによる情報発信について、委員の御指摘をしっかり受け止めて改善に努めたいと思います。

三浦信祐君 せっかくなので、更に深掘りさせていただきたいと思います。
 ホームページ、かなりの部分でPDFファイルが添付をされているだけであって、大変見づらいと思います。変化を追えたとしても、歴史のアーカイブだけになってしまっています。誤解を受けちゃいけないと思います。復興庁これだけ頑張ってきましたというサイトではあってはならないと思うんです。また、スマートフォンからでは、毎回ダウンロードされてしまい、大変手間が掛かります。
 サイトにアクセスされる方には、万般にわたる細かい情報よりも、まずは復興の進展、変化、そして見通しを分かりやすく素早く理解できるような構成にすることが私は大切なんではないかと考えております。進展を即座に発信できる構成にすべきだと思いますけれども、長沢副大臣、いかがでしょうか。

副大臣(長沢広明君)  復興庁のホームページにおきましては、復興の進捗を今写真で紹介するページを始めたところでございます。
 ただ、委員御指摘のとおり、進展、変化というものが分かりやすくするようにすること、それから、アクセスする側の立場に立って組み立てること、大変大事だというふうに思いますので、より復興の進捗が分かりやすく理解できるよう、更なる改善に努めたいと思います。

三浦信祐君 さらに、風評被害を打破する責任を持っているのも、実は、私は復興庁が一番力を発揮されなきゃいけないところだと考えております。その上で、外国語版は更に情報が不足をしております。
 まず、英語しかありません。アジアからのインバウンドをたくさん受け入れようと地元の地域の方々も頑張っておられる、そうであるならば、中国語、韓国語も検討すべきではないでしょうか。また、内容が細くて変化に乏しい。むしろ、政府が積極的に一丸となって復興に取り組んでいるんだとした内容へ改善して発信をすべきだと私は考えます。また、残念なことに、改善していただければいいんですけれども、英語サイトから福島の現地の写真、フォトギャラリーにアクセスをしますと、日本語サイトにたどり着いて、外国の方は理解はできません。
 是非対応いただきたいと思いますけれども、長沢副大臣、いかがでしょうか。

副大臣(長沢広明君)  重ねて厳しい御指摘をいただいておりますけれども、復興庁においては、外国の報道機関、また本当に御協力いただいた各国の皆様への御理解いただくために、外国語、英語の資料を使って情報提供を行うとしております。
 英語以外の資料としては、例えば風評被害払拭のために韓国語や中国語、こうした資料を作ってホームページにも掲載するなど順次改善を図っているところでございますけれども、今御指摘のとおり、やはり外国語の情報、日本語の情報に比べて圧倒的に足りないというふうに御指摘受けているのは事実でございますので、これも積極的に改善したいと思います。

三浦信祐君 これ、しっかり頑張っていただきたいと思います。
 復興庁は、一刻も早い復興を成し遂げられるよう、被災地に寄り添いながら、前例にとらわれず、果断に復興事業を実施するための組織として内閣に設置された組織ですとうたわれております。復興の前進、変化が分かるのには、もっと各地域の写真を掲載してはいかがでしょうか。帰還されている地域の変化というのは、言葉よりも写真で見える化することの方がよく分かりやすいというふうに思います。まだ帰るのにちゅうちょされている方も、現地の差が分かるということは希望につながると思います。そして、帰還された方の生の声も掲載することが客観性を保つために重要だと思います。
 役所的なホームページではなく、前例にとらわれない積極的発信を行い、復興への取組に対する熱意と的確な情報提供、風評被害打破への明確な発信を行うことを、大臣、一番地元を知っているという観点から是非行っていただきたいと思います。決意を伺います。

国務大臣(吉野正芳君)  今、委員から復興庁のホームページのお話がございました。実は私、まだ見ておりません。見ると、多分びっくりすると思います。委員のお話のとおりであると思います。
 ですから、私の責任として、長沢副大臣を長として復興庁のホームページ改革チームをつくって、抜本的な分かりやすいホームページを作っていきたいと思っております。

三浦信祐君 是非、大臣のコメントも載せていただきながら、いいものにしていただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。