東日本大震災復興特別委員会(2017年04月14日)

住宅再建・復興まちづくり

三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
 まず、私は、生まれは宮城県、育ちは福島県です。そして親戚は熊本にたくさんいます。また、いじめの問題が惹起をした横浜にも住んでおります。いろんな方から、この東日本大震災の復興が未来をつくってくれることなんだと、ですから一日も早い復興のために政治家の皆さん頑張ってくださいと、子供からも言われました。
 この委員会で議論することは未来をつくっていくことだと思います。どうか、大臣もしっかり皆さんの声を受け止めていただいて、党派を超えて日本の未来のために前進的な御決断をいただきたいと思います。改めて、決意をお願いします。

国務大臣(今村雅弘君)  まさに今委員が言われましたように、未曽有の災害、本当に私はもうこの国も大変だなというふうに思っております。しかし、負けてはいられないわけであって、一日も早くそういったところから復旧復興、再生をして、そして私たちの子供たちあるいは孫たちにいい国を、強靱な国を残していきたいという思いでしっかりと取り組んでまいります。

三浦信祐君 復興庁の職員の皆さんもまた省庁横断で現場に張り付いて皆さんやっていただいていると思います。必ずそれが実を結べるように、しっかり議論を深めていきたいと思います。
 まず最初に、大臣の所信的な発言について質問をさせていただきます。
 住宅再建の復興まちづくりについて伺います。
 福島県内、各地域での避難指示解除によって、避難されていた方が徐々に故郷に戻れることが加速をするという段階にも入りつつあると思います。また、災害公営住宅の建設、高台移転も進めていただいているところだと承知をしております。
 町づくりに当たっては、大切なのは安全、安心を確保していくこと、万が一への対策が必要だと思います。被災地域での消防救急の体制、また対応の状況について伺います。

政府参考人(大庭誠司君)  お答えします。
 原子力発電所事故に伴い設定された避難指示区域を管轄区域に含む消防本部は、伊達消防、相馬広域消防本部、双葉広域消防本部、郡山広域消防本部の四つの消防本部でございます。これら四消防本部の消防署、出張所の体制につきましては、基本的に震災前と同様に設置、運用されております。
 なお、双葉広域消防本部の浪江消防署、富岡消防署については、現在臨時庁舎で運用しておりますが、平成二十九年度中に新庁舎の建設が開始され、平成三十年度から運用開始されると聞いております。
 また、平成二十九年四月一日現在、四消防本部合計で、消防車両につきましてはポンプ車五十三台、救急車四十三台、人員八百三十一人となっており、おおむね震災前の体制に復旧し、対応しております。
 消防庁といたしましては、これまでも、福島県や関係する消防本部の御意見を伺いながら、体制の整備や消防活動が円滑に行われるよう支援を行ってきたところでございます。特に、双葉広域消防本部につきましては、関係機関とともに活動支援のための調整会議を設け、個別の課題等について調整してまいりました。
 今後とも、この地域における消防救急体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

三浦信祐君 加えて、救急医療体制の再建や構築というのは重要だと思います。帰還された方々というのは、もう前の段階でちゃんと一一九番すればきちっと来てくれるんだと、そういうことを当然前提としていると思います。また、今後帰還しようと考えている方にも重要な情報だと思います。帰還が迷っている人が、その体制ができているかどうかという、その僅かな懸念でも取り払っていくことが私は大切だと思います。
 万が一のときの各医療機関の受入れ体制、救急搬送ヘリの体制、これは大丈夫でしょうか。

政府参考人(椎葉茂樹君)  お答えさせていただきます。
 福島県につきましては、東日本大震災に伴う原子力災害の影響によりまして医療従事者を含む地域住民が福島県外に流出した中、避難指示区域の解除に当たりまして、住民の帰還を支援するためには、二次救急医療体制を含め医療施設の再開支援、また人材確保支援を通じた医療のインフラの整備が重要な課題だと考えているところでございます。
 まず、御指摘のドクターヘリにつきましては、平成二十年から福島県立医科大学に配備され、避難指示が解除された区域を含め、福島県における救急医療体制の強化に尽力いただいていると承知しております。厚労省としては、このドクターヘリの運航に必要な経費等に対する支援を行っており、引き続き必要な予算確保に努めてまいりたいと考えています。
 また、現在避難指示が解除された区域における救急患者でございますけれども、主に近隣のいわき市や南相馬市等の医療機関に搬送されているところでございますが、更なる救急医療体制の確保のため、平成三十年四月に、二次救急医療機関として県立ふたば医療センター、まだ仮称でございますが、これを富岡町に設置するための準備が進んでいるところでございます。
 厚労省としては、このための必要な予算の確保などに当たりまして、今後とも、引き続き福島県と連携して、一日も早い被災地の復興に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

三浦信祐君 ちょうどいわきとこの南相馬の間の富岡、これ、できることはもう決定的だと思いますので、円滑に進めていただきたいというふうに思います。
 また、警察の体制も欠かすことはできないと思います。一一〇番を含めて緊急通報の際に体制がちゃんと確保できているかどうか、この状況について伺います。

政府参考人(小田部耕治君)  お答えします。
 被災地におきます事件、事故への初動対応は、住民の安全、安心の確保のために非常に重要であると認識しております。
 警察におきましては、警察官の増員により福島県警察の体制を強化し、また、他の都道府県から派遣した応援部隊と一体となった被災地域の警戒活動を実施しているところであります。
 また、本年三月三十日には楢葉町の臨時庁舎で業務を行っていた双葉警察署を富岡町の元の庁舎に戻すとともに、これまでの臨時庁舎を引き続き同署の活動拠点として活動することにより、初動対応を始めとする治安対策を更に推進しているところでございます。
 警察といたしましては、今後とも、被災地域の方々の気持ちに寄り添いながら、安全、安心を確保するための各種対策に取り組んでまいりたいと考えております。

三浦信祐君 是非、今度は防犯の部分に関しても地域住民と協力をしていただければというふうに考えております。
 話題は変わりますけれども、先日、横浜市の金沢区にあります中央水産研究所を視察をさせていただきました。ここでは、福島第一原発周辺の沖で捕れた水産物の放射線モニタリングを行っておりました。原子力事故直後は、魚検体そのままの状態から放射性物質が検出をされていた。しかし、現在では、乾燥させて粉末にして検出器に掛けているけれども、百ベクレル以下の放射性物質の状況で、もうほぼ検出をされないというお話を伺いました。福島県沖で捕れた水産物が市場に出てこれは大丈夫かということも、しっかり今後は判断していかなきゃいけない時期だというふうに私は考えました。
 その上で、これらのデータについて客観的信頼性の確保というものも必要だと思います。水産物の放射性物質調査の国際原子力機関、IAEAのモニタリングの評価、またIAEA及び国内分析機関により水産物の放射性物質測定に係る機関間の比較、すなわちILC、これの結果、それぞれどう評価、報告をされているか、水産庁に伺います。

政府参考人(保科正樹君)  国際原子力機関、IAEAは、平成二十五年に日本に調査団を派遣しておりまして、二十六年に公表されたIAEAの報告書の中で、日本の海産物について、放射性物質の基準値の設定やモニタリング、出荷制限などの措置が市場に流通する海産物の安全性を確保していると評価をしております。
 また、平成二十七年度には、IAEA及び日本国内の分析機関が参加をいたしまして、同一の水産物サンプルを用いて放射性物質の測定手法や結果の比較を行っております。昨年五月に公表されたIAEAの報告書では、海洋試料中の放射性核種の分析に参加した日本の分析機関が高い正確性と能力を有していることを示していると評価をされております。

三浦信祐君 要は、単に我が国がその数字を出しているだけではなくて、国際機関もちゃんと認めているということを今答弁いただいたと思います。
 その上で、中央水産研究所では、長年にわたって日本近海の放射能の蓄積されているものに関する継続的調査データがあると承知をしております。今回の原発事故後の調査データとの比較から得られた知見について、水産庁に伺います。

政府参考人(保科正樹君)  中央水産研究所も傘下にございます水産研究・教育機構と申しますけれども、この水産研究・教育機構では、東日本大震災の以前から、我が国の周辺海域における海産生物などの放射性物質の調査研究を行ってきております。この調査結果は、バックグラウンドのデータとして、例えば福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の拡散状況等の研究に貢献をしております。
 農林水産省といたしましては、四方を海に取り囲まれ、主要たんぱく質の多くを海産生物から得ている我が国にとって、海洋生物とそれを取り巻く漁場環境の放射性物質を継続的に調査することは大変重要であると考えております。

三浦信祐君 ちょっと順番変えますけれども、皆様にお配りをさせていただいた資料一を御覧いただければと思います。
 中央水産研究所は蒼鷹丸を所有をして、海洋調査をしております。この蒼鷹丸、調べてみますと、これまでの調査で新しい貝を発見をして、その船の名前である蒼鷹が和名であったり学名として付けられたのは二十六種類あります。多くの実績を上げてきて、世界にとって初めての発見もしてきた船です。
 特筆すべきは、その下のところにありますけれども、深海の海底土を直接採取をして、泥の放射能調査、また、深海生物を直接採取をして、生物に蓄積された放射能調査を実施をしてきた船です。この蓄積したデータというのは数知れません。今後も継続して実行できるように、これ予算的に人的確保というのは努めるべきだと私は考えます。
 しかし、竣工してこの船は、竣工は平成の六年、現在で二十三年も経過をして、老朽化が著しいというのを私、実際に見てまいりました。また、経年のみならず、広い太平洋を何度も調査で行き来をして定期的航海を繰り返しているものですから、航行距離というのは大変に大きくなっている。
 これは何とか新しい船の予算を確保して、この放射線関係の調査継続が風評被害の払拭の大切な科学的根拠となり続けると私は思います。是非、この検討状況の御答弁をいただければと思います。

大臣政務官(矢倉克夫君)  三浦委員におかれましては、中央水産研究所を御視察、大変にありがとうございます。
 委員からも御指摘もございました蒼鷹丸を含めた調査であります。水産研究・教育機構が東日本大震災以前から行っている我が国周辺海域における海産生物等の放射性物質の調査研究につきましては、原子力発電所等の事故や核実験による海洋生物等への影響を評価する上で非常に貴重なデータとなっておりまして、当該調査が継続できるようにしっかりと努めてまいりたい、予算措置も含めて努めてまいりたいというふうに思っております。
 今御指摘の蒼鷹丸を含めた調査船でありますが、建造後相当の年数が経過をいたしております。研究の推進に支障がないよう、優先順位の高いものから計画的に整備をしていく必要はあるかなというふうに思います。船齢、船の年齢であったり、また大きいものからというような順番になっていく部分があると思いますが、例えば、現在、練習船である天鷹丸につきましては三十一年経過をしているわけでありますが、調査機能を強化して大型化した代船の建造を進めており、本年十月に竣工する予定であります。
 御指摘の蒼鷹丸であります。年齢としてはまだ二十年ちょいではございますが、今御指摘がありましたとおり、非常に広い範囲に進むということもあり、また放射性物質の検査ということでも非常に重要な意義も有しているところであります。こういった要素も踏まえながら、今後しっかり国立研究開発法人水産研究・教育機構が求められる調査研究が十分に行えますように、調査船の整備に必要な予算の確保をしっかり努めてまいりたいと思います。

産業・なりわい再生

三浦信祐君 是非取り組んでいただきたいと思います。仮にAIが発展をしたとしても、実際に物を取ってくるというのはやっぱり人がやってくることでありますし、そのプロセスだったり結果というのはそういうことに活用できると思いますけれども、是非必要な予算、全力で取っていただきたいと、確保していただきたいと思います。
 今後、福島県の漁業について、商業的な操業再開をどう考えているのか。いつまでも試験操業、現状維持のままですと、漁業者の生活、将来設計、またモチベーションだって成り立っていかないと思います。その上で、出荷制限の解除と風評被害対策との関係についてどう取り組んでいくのか。また、海産物に、これだけのデータがある、放射性物質の蓄積はほとんどないという事実を海外にも広く事実として発信、伝達をしていかなければいけないと思います。
 御意見を、御決意を農水大臣政務官に伺います。

大臣政務官(矢倉克夫君)  ありがとうございます。
 私も福島には本当に何度も何度もお伺いをいたしました。復興の要というのは、やはりなりわいの再開であると思います。漁業者の方も含めて皆様、消費者に安全なものを届けたいという思いで血のにじむような努力をされていらっしゃいます。それにしっかりと寄り添って、必ず風評被害も含めた克服に努めてまいりたい、もうこれが使命であるというふうに感じております。
 福島の今の試験操業や販売につきましては、開始から五年が経過をいたしました。着実に一歩一歩進んでいる段階であります。操業海域も、原子力発電所から半径十キロより更に外はもう全て可能という形にもなっておりますし、対象漁業種、こちらは底引き網漁業であったりとか、そういうのは十三種まで広がりました。また、対象種なども、ヒラメやマアナゴ等のいわゆる常磐物、こちら底魚も出荷制限が相次いで解除をされて、今は十二種を除いて出荷制限は全て解除をされている状態であります。
 今後、更にしっかりとこういった拡大を進めていくためにも、農林水産省といたしましても、福島県地域漁業復興協議会や組合長会への参画を進めていく、また、水産研究・教育機構と連携をし、放射性物質の挙動調査の実施をこれを行ってまいります。また、放射性物質研究等の実施のための福島県の研究施設整備費確保、こちら今年度ほぼ三億、三億弱計上をさせていただいたところであります。こういった取組をしっかり行って、出荷制限解除とともに、再開が更に進むように全力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
 風評被害に関しましては、御案内のとおりでありますが、生産から流通、販売に至るまで風評の払拭を総合的に支援をする四十七億円の予算が計上されているところでございます。
 水産に関しては、産地における自主検査のこちらの安全性のPRや水産エコラベルの認証取得等もございますが、販路開拓という部分も含めてしっかりと推進をしていく。それとともに、農林水産省といたしましては、先ほども委員もお話もありました、平成二十七年四月以降は全て基準値を海産物については下回っているわけであります、これをホームページ等にも提供もしていく、このような作業をしっかりしてまいります。
 海外についての発信であります。私も国際会議等でも機会を設けていろいろとお話もさせていただいているところでありますが、今申し上げた安全であるということ、こちらについては英語等でもしっかり記載をして、今ホームページで発信もしているところであります。そういった取組を全力で進めてまいりたいと思います。
 いずれにいたしましても、まだ震災前から漁獲量としては八%の段階であります。まだまだ復興という段階ではないところではありますが、冒頭申し上げましたとおり、被災者の方々、そして現地で一生懸命頑張っていらっしゃる方の思いに寄り添うべく、全力で国として頑張ってまいりたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

観光の振興

三浦信祐君 よろしくお願いします。
 観光の振興について伺います。
 被災地域への観光客、特にインバウンドの増大に向けてこれまでの発信強化を行っているということは承知をいたしております。その上で、外国人旅行客、リピーターを含め、どこにこの観光地として興味があったのか、また、この地域で不足をしていること、ここに来ようと判断をした情報をどこから得たかなど、アンケート等の調査というのは実施をしているのでしょうか。取組について観光庁に伺います。

政府参考人(瓦林康人君)  お答え申し上げます。
 被災地を始め東北地方へのインバウンドにつきましては、御指摘のとおり、外国人旅行者延べ宿泊数で見まして、一昨年ようやく震災前の水準に戻りましたものの、全国に比較すると伸び率が必ずしも高くないということでございまして、昨年を東北観光復興元年といたしまして、これまで以上に東北の観光振興を重点的に進めてきております。
 その一環といたしまして、インバウンド拡大に向けた海外への情報発信の強化、これに取り組んでおります。日本政府観光局、JNTOを通じまして、東北ならではの大自然でありますとか文化などの映像を海外大手メディアで放送したり、海外旅行会社の招請による旅行商品づくりなどを進めております。
   〔委員長退席、理事神本美恵子君着席〕
 このような情報発信の取組におきましては、海外の目線による評価、これを今後の取組に活用することが重要でありますことから、例えば、海外の旅行会社や外国人旅行者に対してアンケートを実施しまして、観光地の印象のほか、移動や滞在について改善すべき点などを調査しております。また、その調査結果につきましては、地元の地方公共団体や観光関係者にもお知らせしまして、連携して改善に向けた取組も進めております。
 今後におきましても、観光庁といたしまして、復興庁などの関係省庁や地方公共団体との連携の下で、海外からの評価、これをきめ細かく把握しながら東北地方へのインバウンドの拡大に取り組んでまいります。

三浦信祐君 その得られた情報というのは、今後の事業再開であったりとか戦略にとって大変重要なことだと思いますので、是非寄り添って情報提供していただきたいと思います。
 資料二を御覧いただきたいと思います。
 平成二十九年一月時点において福島県の有効求人倍率は一・四四、決して低いわけではありません。しかし、同時点での福島県の職業別雇用情勢の状況では、業種ごとに極めてアンバランスとなっております。求職超過となっている、すなわち就職難な業種というのは事務的職業、配送・掃除など、これに対して、求人超過、いわゆる人手不足の業種というのはかなりありますけれども、専門・技術職、またサービス、輸送、製造業、全般的に人手不足な状況となっております。これはリバランスが必要だと思いますけれども、復興のためにはここをしっかり取り組んでいかないといけないと私は思います。
 今後どう取り組んでいくか、今村復興大臣に伺います。

国務大臣(今村雅弘君)  福島の産業そしてなりわいの再生ということについては、もう非常に大事なことであります。その中で、今言われました雇用のミスマッチということが問題になってきているわけでありますが、これは、一つには、全体的にやっぱり労働力不足といいますか、そういったものがあるということ、で、その中でのまたミスマッチがあるという二重の問題。それから、やっぱり地域的に少しそれぞれ偏りがあるといいますか、そういったことがいろいろあるわけでございます。ですから、この問題の解決というのは福島のこれからの復興再生に大きなこれは課題でございますので、できるだけその対策を小まめにやっていこうと。
 厚労省の方でもいろんな職業相談とか職業紹介等をやってくれておりますし、それからまた、産業政策と一体となった支援として、被災求職者の雇入れ費用の助成を継続するとか、あるいは新たに住宅支援の費用等についても助成するとか、そういったことをやってもらっているわけでありますが、復興庁としても、今あるこういった現状を認識して、どういう対策が必要なのか、それはまたいろいろ現地の企業の方のいろんなお話なんかもしっかり伺いながら、きめ細かな対策を一体となってやっていきたいというふうに思っています。

三浦信祐君 是非、このミスマッチを解消することによって、例えばサービス業の方に事務的仕事から移っていただくだけで観光というところにも更に投資ができる可能性も十分あると思いますので、是非現場でよくお話を聞いていただければと思います。

福島の復興・再生

 福島県の浜通りの各地域が大変期待をしているイノベーション・コースト構想について伺いたいと思います。
 その中で、ロボットテストフィールドの建設が始まって、またロボット実証区域として福島県浜通りが指定をされております。今後大きく成長することを全力で応援していきたいと思います。
 例えば、夢ある取組としまして、ドローンワールドコンテストなんか、また技術競技、また、ロボットの技術を活用した競技大会、ロボット技術世界選手権のような競技を生み出して、政府が全面的にバックアップをしてロボットのオリンピックとして生み出していくなんという考え方もあったらいいと思います。単に地元が計画をしたことに乗るだけではなくて、世界から技術を集める、本構想を具体的に進捗させるためにも、日本の福島に来てこの大会に出ることを目標にするまで国の施策として戦略的に取り組んでいくことが、私は夢もあって大切なことではないかと考えます。
 その入口として、ロボットテストフィールドについて国内外にも社会的認知度を高める取組、まず広報が必要であると考えますけれども、取組と御決意について井原政務官に伺います。

大臣政務官(井原巧君)  熱い思いの三浦委員にお答えを申し上げます。
 イノベーション・コースト構想、それがやはり先ほどの雇用のミスマッチとか雇用の場という意味でも非常に期待されるものでありますから、その中核的なのがこのロボットテストフィールドということでありまして、物流、インフラ点検、災害対応で活躍するロボットとかドローンの研究開発に必要な実証試験と性能評価が一か所でできるという、世界にも本当に誇れる類を見ない拠点でございます。
 二〇二〇年には、世界が注目する高度なロボット技術が集結する国際大会、ワールドロボットサミットの一部も開催されることになっております。御指摘のとおり、この大会の認知度をどうやって上げていくかというのが非常に重要でありまして、地元の方では、首都圏のロボット、ドローン関連企業を集めて、先般、立地場所である南相馬市がテストフィールドを広報するような、企業に対してですね、セミナーを開催したりもいたしておりまして、それで進出する企業が出てきたという報告も聞いております。このサミットにつきましては、既に専用のホームページを作成いたしておりまして、日本語及び英語で開設し、先週、競技種目の概要を公表したところであります。
 今後、福島県とも連携し、国内外の学会への働きかけ、国内外への働きかけ、国際大会や展示会等の場の活用、幅広い層への周知広報活動を積極的に行ってまいりたいと思っておりますし、先生おっしゃるとおり、これが一つの聖地となって福島県の産業につながればと期待をいたしているところであります。

三浦信祐君 是非、子供が夢を見る、そしてまた、大人がそれに本当に応援ができて、世界から当たり前のように集まってくる、それがイノベーション・コースト構想の魂だと思いますので、是非今後とも政府挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。