秋の深まりとともに、少しずつ寒さも増してまいりました。どうか風邪など引かれませんよう、くれぐれもご自愛ください。
先月、「99・99%が『空気』でできた世界最軽量の金属素材をアメリカの航空会社が開発した」とのニュースが報じられました。これが実用化されれば、飛行機の機体を飛躍的に軽くし、燃費の向上やCO2の削減が進みます。金属工学の研究に携わってきた一人として、とても嬉しく心躍るニュースでした。
私は、飛行機の心臓部であるジェットエンジンの「タービン」と呼ばれる部分の金属疲労について研究してきました。飛行中には1500度の高温にさらされるため、熱による劣化は避けられません。しかし、その劣化のメカニズムは人間の寿命と同じで多くの謎に包まれていました。
そこで私は、従来のコンピューター解析の枠を超えた新たな手法を考案。タービンの部材そのものを世界最先端の電子顕微鏡で粘り強く分析したのです。その結果、ミクロの世界から衰えゆく金属本来の姿をとらえることに成功し、エンジンの耐久性や燃費の向上に寄与する成果として、国際的に高い評価を得ることができました。
先進科学技術の発展は、人類の進歩につながります。本年2人の日本人がノーベル賞に輝いたことに象徴される通り、今後、日本が世界に貢献しながら発展を遂げていくためには、優れた人材と人材、高度な技術と技術を、さらに結びゆく政治のリーダーシップが必要不可欠です。
三浦のぶひろは、これまで研究者として磨いた探究心と国際感覚、そして誰にも負けない行動力で、豊かなニッポンの未来をつくり開いてまいります!